春日庄次郎は、東京本郷の旅館での談話において、脱党の声明を発表したあと、かれの離党届なるものが、党本部に郵送されてきた。
自己の見解が中央委員会の多数の支持をうけることができず、自己ののぞむように党大会はこばないだろうということで、共産党を脱党するなどということは、マルクス・レーニン主義のイロハを知らない行動であることはいうまでもない。しかも、このような反階級、反革命的な行動を合理化するために、党の官僚主義とか、少数幹部の独裁とかひぼうして、党への中傷と党の分裂を策し、「新しい基礎の上に真に戦闘的革命的な共産主義の党を建設する」などと称するにいたっては、まったく個人を党と階級の上におく恥ずべき裏切り行為にほかならない。
党は大会を準備するにあたって、中央委員会の討議においても、ほとんど類例がないくらい民主的な討議を保障し反対意見をふくめ中央委員会の討議の内容を全党に知らせるために特別の刊行物を発行し、数日前も春日庄次郎の綱領問題についての意見を『前衛』に発表することについて連絡したが、かれ自身がその発表を辞退した。
したがってかれが、脱党の理由にしている「自己の意見が党内で発表できない」などということは口実にすぎない。
党はいずれ、このような裏切り行動にたいして断固たる処置を正式に決定するが、春日庄次郎の行動に示された党の分裂とかく乱の陰謀を粉砕し、党をさらに強化するだろう。
第七回党大会後、三年間たたかい、団結してきた党は、全国の党会議の圧倒的多数が党中央への信頼を表明しているようにこの種のかく乱行動にたいしては、その粉砕のために徹底的にたたかうことは疑いない。