日本共産党資料館

大会決定を全党的に学習し、アメリカ帝国主義に反対する国際統一戦線の強化と国際共産主義運動の真の団結のために奮闘しよう

(『赤旗』1966年5月11日「主張」)

 4月28日から2日間ひらかれた第4回中央委員会総会は、さる2月10日から約2ヵ月間にわたり、ベトナム民主共和国、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国を訪問した日本共産党代表団の活動についての幹部会の報告を宮本書記長からうけ、報告と結語を全員一致で承認しました。このことは、内外の反動勢力や反党修正主義者がおこなっているわが党代表団の3国訪問とわが党中央の活動についての見当はずれの憶測と中傷にたいする、断固とした事実にもとづく回答であると同時に、わが党が、マルクス・レーニン主義の原則とプロレタリア国際主義にもとづき、1957年の宣言と1960年の声明の革命的原則をまもって、一貫しておしすすめている正確な国際路線にもとづく全党の団結がさらに強化されたことを示したものです。

 宮本書記長を団長とする日本共産党代表団が、3国にたいする親善訪問でおこなった活動の基本的内容はベトナム労働党代表団との共同コミュニケ、朝鮮労働党代表団との共同声明、ベトナム、朝鮮、中国でひらかれた歓迎集会での宮本書記長の演説、帰国後の記者会見における宮本書記長の談話と発言などで、すでに明らかにされています。わが党代表団の活動は、アメリカ帝国主義に反対し、現代修正主義に反対する国際的闘争の前進のために積極的な努力をはらうとともに、プロレタリア国際主義とマルクス・レーニン主義の原則にもとづく自主独立の立場の堅持などにかんして、第9回党大会の決定が明らかにしているわが党の路線にそって、その任務を正しく、かつりっぱにはたしたものでした。

 全党は、この機会に、大衆闘争、統一戦線、党建設などの国内の諸活動にたいして示されたわが党の路線とともに、第9回党大会の決定に明らかにされている国際共産主義運動と国際民主運動などにたいするわが党の国際路線を、あらためてさらに深く学習し、アメリカ帝国主義に反対する国際統一行動と統一戦線を強化し、国際共産主義運動の真の団結とマルクス・レーニン主義の勝利をかち上るために、かたく団結して奮闘しなければなりません。

 国際共産主義運動の問題についての第9回党大会の決定は、わが党がおこなってきたこれまでの活動の総括と、現在の国際共産主義運動の複雑な情勢についての全面的な分析にもとづいて、国際共産主義運動のマルクス・レーニン主義的強化と正しい団結をかちとる道を全面的に明らかにしたものであり、わが党の国際的な活動の確固とした基準をあたえたものであるだけでなく、国際的にもきわめて重要な意義をもったものです。

 なかでも重要なことは、第9回党大会での中央委員会報告が、不団結がひきおこされた根本の原因が現代修正主義の国際的潮流の日和見主義、分裂主義、大国主義の路線と行動にあることを明確にしながら、「国際共産主義運動の真の統一と団結をかちとるために」堅持しなければならない態度として、つぎの三つの原則を定式化したことです。

 第一、兄弟諸党が一致して採択した宣言と声明の革命的原則および兄弟党間の関係についての基準を忠実に擁護し実践すること。

 第二、マルクス・レーニン主義とプロレタリア国際主義にもとづく自主独立の立場を堅持すること。

 第三、現代修正主義および教条主義、セクト主義に反対する二つの戦線での闘争を、徹底的におしすすめること。

 わが党は、第9回党次会の以前の時期においても、また大会後の活動のなかでも、一貫してこの三つの原則を堅持してきました。そして、この原則を堅持することの重要性は、党大会後の事態の発展全体によって、すでに明確に実証されています。

 さらに、中央委員会報告は、現代修正主義との闘争にあたっては、つぎの三つの分野の闘争を一貫して総合的におしすすめなければならないと指摘しています。それは、(1)思想・理論戦線の分野での原則的で非妥協的なイデオロギー闘争、(2)国際民主運動、大衆運動において、大衆の切実な利益を擁護する共同の闘争目標にもとづく、帝国主義と反動勢力にたいする効果的な共同闘争と国際統一戦線の強化のための闘争、(3)党建設の分野での、現代修正主義の国際的潮流の干渉とそれに盲従しているわが国の反党、売党修正主義の破壊活動との闘争の三つの任務です。

 中央委員会報告はまた、マルクス・レーニン主義にもとづく国際共産主義運動の真の団結が現代修正主義の終局的克服にもとづいてのみ達成されることを正確に強調するとともに、この真の団結をめざす途上においても、アメリカ帝国主義を先頭とする戦争と侵略の政策と行動に反対する緊急の共同目標で、名国共産党、労働者党の具休的な共同行動を実現するために努力する必要があること、国際共産主義運動の当面の行動の統一のためのこうした努力は、世界の反帝平和の戦線の前進に重要な貢献をするとともに、国際共産主義運動の団結の正しい前進にも有意義なものであることを、はっきりと指摘しました。第9回党大会の決定に示された国際共産主義運動のマルクス・レーニン主義的強化と正しい団結をかちとるためのわが党の路線を、全党が正しく身につけることは、いま、きわめて重要になっています。

 アメリカ帝国主義に反対する国際統一戦線の結成という緊急の任務について、第9回党大会の中央委員会報告は、つぎのようにのべています。

 「インドシナ、コンゴをはじめ世界各地でのアメリカ帝国主義の残虐で凶暴な侵略行動は、現代修正主義者や右翼社会民主主義者の帝国主義を美化しそれとの対決を回避するいっさいの日和見主義的主張の誤りをいっそう明白に暴露し、アメリカを先頭とする帝国主義勢力への世界各国人民の断固たる対決と統一行動をますます不可避的なものにしている。アメリカ帝国主義にに対する国際統一戦線は、とくにアジアでは重要かつ緊急なものとなっている」(『前衛』臨時増刊、16ページ)

 さらに中央委員会報告は、この見地から、国際共産主義運動において、原則上の論争問題を正しく解決するための努力をつづけながら、アメリカ帝国主義の戦争と侵略とたたかうための行動の統一をかちとる必要について、つぎのようにのべています。

 「わが党は当面する条件のもとでも、アメリカ帝国主義を先頭とする戦争と侵略の勢力にたいする闘争は、一刻もゆるがせにすべきではないという当然の見地から、モスクワ声明の『緊急な諸問題を討議し、経験を交換し、互いの見解と立場をのべあい、相談によって見解を統一し、共通の目的をめざすたたかいにおける共同行動を協定していく』という規定を重視している。
 現在論争されている原則上の問題を、この会議で全面的、根本的に解決することは困難であるだけでなく、現在そのような条件はまだ成熟していない。したがって、この会議はこういう不可能な議題をはじめからめざすのではなくて、真理を追究するための論争をつづけながらも、さしあたり、アメリカ帝国主義を先頭とする戦争と侵略の政策と行動に反対し、緊急に、諸国人民の切実な利益を守るために必要な具体的な共同行動についての協定をかちとる任務をはたすうえで可能な団結をかちとるためのものとしなければならない」(同臨時増刊、94ページ)

 その後のアメリカ帝国主義のベトナム侵略の凶暴化と拡大によって、この大会決定の正しさは、いっそう実践的にも立証され、ベトナム侵略に反対する国際統一行動と国際統一職線の強化は、ますます緊急の任務となっています。事態の発展に即応して、わが党は、たとえば論文「ソ連共産党指導部が3月1日からモスクワに招集した会議について」(1965年4月13日付『アカハタ』)では大会決定にもとづくいっそう具体的な提案をおこない、また論文「アメリカ帝国主義に反対する国際統一行動と統一戦線を強化するために」(1966年2月4日付『赤旗』)ではこの問題のいっそう深い理論的解明をおこなってきました。

 ベトナム人民の英雄的闘争によって窮地におちいったアメリカ帝国主義が、一方では欺まん的な「和平」宣伝を強化しながら、実際には国際共産主義運動、社会主義陣営の不団結の現状につけこんで、ベトナム民主共和国にたいする不法な爆撃を、ハノイ、ハイフォン近郊におよぼしはじめただけでなく、さらにカンボジアにたいする砲爆撃まで公然と開始した事態は、アメリカ帝国主義のベトナム侵略とその拡大に反対する国際統一行動と統一戦線の強化の決定的な重要性と緊急性とを、全世界人民のまえにあらためてするどく提起しています。

 81ヵ国の共産党・労働者党が採択した1960年の声明は、「世界の舞台では、帝国主義にたいする社会主義勢力の優位、戦争勢力にたいする平和勢力の優位がますます明らかになっている」とのべ、「社会主義陣営の団結した力は、個々の社会主義国を帝国主義反動の主権侵害から確実に守る保障である」とのべています。このことにてらしても、ベトナム侵略戦争がインドシナ全域に拡大する危険の増大、社会主義陣営の一国にたいする爆繋の慢性化という事態にさいして、すべての社会主義国、すべてのマルクス・レーニン主義党、すべての反帝・民族解放、平和の勢力が、帝国主義との闘争を回避しようとする日和見主義と分裂主義にたいする闘争を強化すると同時に、アメリカ帝国主義のベトナム侵略に反対する国際統一行動と統一戦線を前進させ、国際的な反帝闘争の当面の焦点となっているベトナム人民の闘争の支援を共同して最大限に強化することは、真のプロレタリア国際主義にもとづく無条件の義務となっている。

 そして、重要なことは、この反帝統一戦線の強化のための闘争は、同時に、アメリカ帝国主義との闘争を回避する日和見主義と分裂主義を、実践のなかで具体的に暴露し、いまなお修正主義の影響下にある広範な大衆を自覚させて国際的な反帝勢力の団結をかちとるうえでも、もっとも効果的な闘争であるということです。

 アメリカ帝国主義に反対する国際統一戦線のための闘争と、日和見主義、分裂主義にたいする闘争とを正しく統一してたたかうこと(ここに今日のもっとも重要な問題の一つがあるといわなければなりません。

 このように反帝国際統一戦線の結成と強化のための闘争は、マルクス・レーニン主義の原則にもとづき、現代修正主義をはじめ、団結を妨げるいっさいの日和見主義にたいして正しく闘争をすすめることと、切り離すことができないように深く結びついています。そして、現在とくに重視する必要があるのは、この問題にかんして第9回党大会の決定が指示した「二つの戦線での闘争」です。

 第9回党大会で採択きれた中央委員会報告は、この点についてつぎのようにのべています。

 「モスクワ声明が国際共産主義運動の『依然として主要な危険』であるとしている現代修正主義との闘争、およびモスクワ声明が『個々の党のある発展段階ではやはり主要な危険になることがありうる』とした教条主義とセクト主義との闘争という、二つの戦線での闘争を、徹底的におしすすめることである。わが党は、……モスクコ声明に反して、チトー一派の党を兄弟党あつかいする誤った思想と行動、アメリカ帝国主義を美化し、それとの闘争を回避することをはじめとするいっさいの修正主義的理論と実践、わが国の右翼社会民主主義者や反党修正主義者と結びついた国際共産主義運動の一部の人びとの分裂主義的策動などを、現在の主要な危険としてこれらと非妥協的にたたかってきた。さらにわが党は、党内外の一部にあらわれた、主として他国の兄弟党の路線を盲信してそれを無批判的にとりいれようとする現代教条主義、および階級闘争の複雑な諸条件を一面的に単純化して主観主義的方針を機械的に大衆運動におしつけるセクト主義にたいしても機を失せずそれらを克服する闘争をすすめてきた」(同臨時増刊、89ページ)

 わが党は、この大会決定にもとづき、その後も「二つの戦線での闘争」を一貫しておしすすめてきました。

 ソ連共産党指導部を中心とする現代修正主義の国際的潮流が、フルシチョフ路線の理論的、実践的破産と世界人民の圧力によって二面的態度をとることを余儀なくされ、一方では反帝闘争の強調やベトナム人民への一定の支援をおこないながら、他方では佐藤内閣の外交政策の美化や、わが党とわが国の民主運動にたいする干渉、破壊活動にみられるような日和見主義、分裂主義、大国主義の策動をつづけてきたことにたいし、わが党はいくつかの論文で、きびしくこれを糾弾しました。同時にソ連共産党指導部の二面的態度に呼応しながら、反党分子を「結集」してわが党にたいする攻撃に狂奔しようとしている志賀、神山、内藤一派ら反党、売党修正主義者にたいしても、断固とした追及と粉砕の闘争をすすめてきました。

 他方で、わが党は、アメリカ帝国主義に反対する国際統一行動と国際統一戦線の強化という切迫した任務を過小評価し、現代修正主義の新たな策動にたいして理論的にも実践的にも受動的になる傾向を警戒してきました。また、近来、大阪など一部の地域では、わが党からかつて除名され、あるいは脱走した一部の反党教条主義分子が、「日本共産党(解放戦線)」と称する挑発集団をつくり、極左冒険主義的な主張を事大主義的な態度でふりまわしながら、わが党を中傷する挑発ビラをまきちらすなど、露骨な党撹乱活動を開始しました。この反党集団は、わが党を「修正主義」と悪罵し、インドネシアで反動勢力の凶暴な弾圧によってひきおこされた事態をも一つの口実としつつ、わが党の具体的情勢の科学的分析を無視した教条主義的、セクト主義的、冒険主義的主張をおこなって党と人民を挑発しています。わが党は、今後、志賀、神山ら反党修正主義分子とともに、これらの反党教条主義分子を断固として徹底的に粉砕しなければなりません。

 第9回党大会以後のすべての実践的経験は、全党が「二つの戦線での闘争」という方針をますます一貫して堅持し、右と左の日和見主義にたいする闘争を正しく強化することの重要性を示しています。現代修正主義の本質は、これまでのいっさいの修正主義と同じく、マルクス主義の内部でマルクス主義に敵対する小ブルジョア的潮流である点にありますが、国際共産主義運動にとって主要な危険となっているこの現代修正主義を克服するためには、アメリカ帝国主義との効果的な闘争という課題を、事実上、反修正主義闘争の一面的な強調に解消して、反帝勢力の国際的団結を過小評価する教条主義、セクト主義とも正しく闘争することが必要なのです。

 「二つの戦線での闘争」を正確にすすめるための基礎は、全党員が、真のマルクス・レーニン主義にもとづく理論的武装を強化するとともに、わが党の自主独立の立場を深く身につけることにあります。なぜなら、反党修正主義者と反党教条主義者は、あらわれ方こそ、右と左のちがいはありますが、マルクス・レーニン主義の歪曲という点でも、外国の党の立場や見解に盲従して、それを機械的にわが国にもちこんでくる点でも、まったく共通したものをもっているからです。

 この点についても、第9回党大会で採択きれた中央委員会の報告は、つぎのように指摘しています。

 「マルクス・レーニン主義とプロレタリア国際主義にもとづく自主独立の立場を堅持することである。今日では、プロレタリア国際主義と愛国主義とを正しく統一し、国際的団結と各兄弟党の自主性とを正しく統一することが、なによりもまして重要である」。
 「わが党は、今回の論争にたいして自主独立の立場をつらぬき、いかなる党にも無批判的に追随せず、いかなる党をも追随させようとせず、いかなる場合にも、原則的かつ自主的な態度をとるよう努力してきた。だが、自主独立の立場とはけっして真理にたいし中立的、調停主義的あるいは傍観的、受動的な立場を意味するものではない。あくまでも真理を追究し、正しいことは正しいとし、誤っていることは誤りとすることは共産主義者として当然の態度である。わが党は今後も論争問題を目主的にいっそう深く、いっそう全面的に究明し、国際共産主義運動のより高い政治的理論的団結に貢献するための努力を強めなければならない」(同臨時増刊、89ページ)

 わが党は、いわゆる「50年問題」による党の分裂およびその時期にあらわれた極左冒険主義が、わが党と人民にあたえた大きな打撃から痛切な教訓を学び、自主独立の方針を堅持して前進してきました。わが党は、第7回党大会では、これらの不幸な経験を文字どおり自主的に総括しましたし、自分自身の力で新しい綱領草案をつくり、第8回党大会ではこの綱領を全員一致で採択しました。こうした自主独立の立場の強化こそ、日本革命の前進を保障するものであると同時にプロレタリア国際主義にもとづく国際共産主義運動の団結にも貢献するものです。そのことは、わが党が綱領討議の過程で独自におこなった反党修正主義者らとのはげしい理論闘争が、国際的規模でのマルクス・レーニン主義の現代修正主義にたいする闘争で重要な意義をもっていたこと、その成果を基礎にして、わが党が1960年の共産党・労働者党代表者会議をはじめ、その後の現代修正主義の国際的潮流との闘争でも、確固とした原則的立場を堅持し、国際共産主義運動の理論的、政治的な前進のために重要な貢献をおこなうことができたことにも示されています。

 今日の国際共産主義運動の複雑な情勢のなかで、プロレタリア国際主義と愛国主義とを統一し、自主独立の立場を堅持することは、ますます重要性をくわえています。外国の構造改革論に無批判的に追従した春日庄次郎、佐藤昇ら、フルシチョフに盲従した志賀義雄らの実例は、わが党の自主独立の立場を裏切った盲従主義者、事大主義者の不可避的な転落の姿を示しています。

 しかし、かれら反党、売党修正主義者を党から追放し、わが党の統一と団結を強化したことは、外国の党の経験や立場、方針に盲従する事大主義にたいする闘争がすでに不必要になったことを意味していません。古来外国文化の大きな影響をうけ、とくに明治以来、半封建的諸関係の根ぶかい残存のうえに、外国の思想、文化、技術の輸入によって急速な資本主義的発達をなしとげてきた近代日本の歴史は、日本の労働者階級にも一定の影響をもたらしており、わが党内の一部にも、さまざまなかたちで、外国崇拝や事大主義を残存させています。今日なお、善意からではあるが、外国の党の指導部を無条件に崇拝し、マルクス・レーニン主義の古典およびわが党の文献よりも、諸外国の兄弟党の文献を重視して、それを基準にしてわが国の問題を判断しようとする事大主義、教条主義の傾向も一部にのこっています。

 「二つの戦線での闘争」は、こうしたいっさいの事大主義と闘争し、プロレタリア国際主義にもとづく自主独立の立場を、全党員が真に自分のものとすることによってはじめて、効果的に前進するのです。

 そして、マルクス・レーニン主義の原則にもとづく自主独立の立場を堅持することこそ、自国の革命運動、自国人民の闘争に責任をおう愛国主義と、国際共産主義運動ならびに世界人民の闘争の前進に貢献するプロレタリア国際主義とを、真に正しく統一するものなのです。

 今回の日本共産党代表団の活動と、それにたいする4中総の承認は、以上にのべたような第9回党大会が決定したわが党の国際路線にたいする全党の確信を、いっそうゆるぎないものとしました。

 第9回党大会で採択された中央委員会報告は、わが党の四つの旗の一つ、国際統一戦線の旗について、つぎのようにのべています。

 「われわれは、『アメリカを先頭とする帝国主義に反対する民族解放と平和の国際統一戦線の旗』を高くかかげ、日本人民にアジアと世界の平和にたいする責務を自覚させ、国際的連帯をいっそう発展させて、いっさいの反帝国主義勢力の国際的団結と国際共産主義運動の真の団結をかちとらなければならない」(同臨時増刊、38ページ)

 このように国際統一戦線の問題、国際共産主義運動の団結の問題は、綱領にもとづくわが党の党活動のもっとも重要な側面の一つをかたちづくるものです。全党は、この問題にかんするわが党の立場をいっそう全面的につかみ、アメリカ帝国主義に反対する国際統一行動と統一戦線の強化と、国際共産主義運動の真の団結のために努力しなければなりません。

 そのためには、全党員が、第9回党大会で採択された中央委員会報告の第3章「国際共産主義運動とわが党の任務」を中心にし、論文「アメリカ帝国主義に反対する国際統一行動と統一戦線を強化するために」、今回の日本共産党代表団のベトナム労働党代表団との共同コミュニケ、朝鮮労働党代表団との共同声明、3国における宮本書記長の演説、帰国後の記者会見における談話と発言などを、あらためて全面的に学習する必要があります。それは今秋に予定きれている第10回党大会の準備のためにも重要な意義をもっています。

 第9回党大会以後、わが党は、大会決定にみちびかれて、大会決定が指摘した思想・理論戦線と大衆闘争、党建設の三つの分野の闘争で重要な成果をあげてきました。現代修正主義と教条主義にたいするわが党の理論・思想闘争は、今日の諸問題のマルクス・レーニン主義的解明にたいして、すでにいくつかの積極的貢献をおこなっています。本年1月ハバナでひらかれた3大陸人民連帯大会などの成果が示しているように、わが党の党員をふくむ日本代表の活動は、国際民主運動が正しい路線をすすみ、団結を強化するうえで、重要な積極的な役割をはたしました。そして、昨年の参議院選挙、都議会選挙の勝利をはじめ、反党、売党修正主義集団にたいする全党の闘争は、かれらをまったくの孤立と破産に追いやり、党建設の分野でもわが党は画期的な前進をとげつつあります。

 われわれは、以上にあげたわが党の文献の全党的な学習運動を、この三つの分野におけるこれまでの闘争の具体的な総括と結びつけてとりくみ、思想・理論闘争、国際民主運動と大衆運動、党建設において、全党の活動をより高い水準にひきあげ、さらにかがやかしい成果と新しい前進をかちとらなければなりません。

 その全党的前進こそ、今日の日本共産党代表団の3国訪問の成果を、真に生かす道であり、国際統一戦線を強化し、現代修正主義および、教条主義、セクト主義を克服し、国際共産主義運動の真の団結と、マルクス・レーニン主義の勝利をかちとる土台です。

(『日本共産党重要論文集』第4巻より)