一、ポツダム宣言の厳正実施。
二、人民による経済復興と日本の完全な独立。
三、反人民・反共政府反対。広範な民主戦線。民主人民政府。
四、天皇制の廃止を伴う国家機構の完全な民主化。人民共和国。
五、人民民主主義憲法。一院制国会の設定。人民的地方制度の確立。
六、いっさいの反動的反民主主義組織・暴力団の根絶。いっさいの戦争犯罪人・人権じゅうりん犯罪人の全面的一掃。公職追放の徹底。反動的資本家・地主政党とその手先の排撃。
七、官憲の横暴による犠牲者の完全釈放と完全復権。その被害者にたいする損害賠償。警察署長の公選と民警制度の設定。
八、人民抑圧法令・天皇にたいする特別保護規定の撤廃。大衆運動取締まり反対。人種・民族・国籍による差別待遇反対。いっさいの身分的差別の撤廃。
九、言論・出版・集会・結社・ストライキ・街頭示威行進・信仰の自由。
十、定住・資産・民族にかかわりなく十八歳以上の男女の選挙権・被選挙権。官僚の選挙干渉反村。全国一区比例代表制の実施。
十一、人民文化の創造と普及。十六歳までの人民的義務教育。教育の全面的国家負担。封建的反動文化・法制・教育制度反対。科学技術の人民への解放と国家による擁護。紙その他の文化資材の民主的組織への確実な配給。文化施設の民主的運営。
十二、労働戦線の統一。労働組合運動の完全な自由。団体交渉権の確立・労働組合活動にたいする妨害者の厳重処罰。
十三、八時間労働日。週四十四時間。十六～十八歳四時間。十六歳以下の労働禁止。抗内労働六時間。船貝労働四直制。年三週間以上の有給休暇。
十四、適正価格・完全配給による最低賃金制。同一労働にたいする同一賃金。
十五、半封建的労働制度（監獄部屋・強制寄宿・徒弟制度・募集人制度）の撤廃。婦人および青少年にたいする重労働・有害ならびに危険労働の禁止。産前産後十六週間の有給休暇。無料産院と保育所の完備。婦人の身体的特質にたいする全面的配慮と保護。
十六、資本主義的合理化反対。失業反対。完全就業。失業者委貝会の組織。国庫および資本家の負担による社会保険（失業・疾病・傷害・廃疾・児童福祉・養老・寡婦）の即時実施と人民管理。国庫負担による結核その他伝染病の予防・治療および養護施設の確立とその人民管理。
十七、半封建的家族制度と慣習の完全撤廃と婦人の無権利状態の全面的排除。
十八、寄生的所有土地（全小作地・農用林原野・遊休土地）の農民への解放と必要な分配。土地取上げ禁止。耕作権・山林原野の入会権の確立。国営による大開墾。利益と納得にもとづく協同経営と、土地国有化への発展をめざすすべての土地の農民管理。自主的農民組織の拡大。
十九、小作料金納化の徹底と公債利子なみの引下げ。農漁民にたいする悪税と不当課税の撤廃。高利貸・銀行等にたいする農漁民の不当な負債の棒引。
二十、官憲による作付強制ならびに食糧供出の強要反対。生産費を償う農産物価格・農村必需品の完全配給を伴う自主割当による完全供出。農民管理による農業会の解体と自主的農業協同組合の確立。科学技術の導入による農業の近代化。
二十一、半封建的漁業権の無償没収と自主的漁民組織への交付。漁場の人民管理。操業海域の不自然な制限撤廃。網元制度の解体。漁業会の解体と自主的漁業協同組合の確立。生産費を償う水産物の適正価格。漁具資材・資金の供給。歩合制度の撤廃。農漁業労働者への一般労働法の適用。
二十二、企業にたいする官僚統制排除。金融機関と重要企業・貿易にたいする国営人民管理と民主政府による国有国営への発展。財閥の徹底的解体とその財産の国有。大資本本位の企業整備反対。中小商工業の営業の自由と資金と資材の供給。不当課税反対。生産協同組合および自主的業者団体の促進。
二十三、インフレーション政策反対。資本家・地主の負担による公債の償却。資本家・地主にたいする国庫補助の廃止。皇室費の廃止。大資本家と大金持への高率累進課税。戦時・戦後の不当利得および戦争犯罪人の財産の没収。隠退蔵物資の人民の手による摘発とその活用。勤労所得税その他大衆課税廃止。強制寄付反対。
二十四、勤労者にたいする家賃・水道料・電灯料・ガス代の減免。借家人同盟の拡大。民主的生活協同組合の促進。同組合による完全な集荷権・配給権の獲得。戦災者・復員兵士・引揚者・戦病傷者・戦災孤児・戦没者と在外勤労同胞の遺家族の救済。
二十五、食糧その他生活必需物資にたいする人民管理による完全配給。
二十六、家のないいっさいの勤労者にたいする住宅の保障。大邸宅と遊休大建築物の解放とその国家管理。国家の負担による住宅の増設。敷金・権利金の撤廃と家賃の公定化。農地・小宅地を除く市街地の公有と人民管理。
二十七、平和の擁護。戦争煽動者とファシストの掃滅。朝鮮および南方諸国の完全な
独立。勤労人民の国際的提携。