この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。
某支部の党員です。
6月21日の中央委員会総会のCS放送を地区委員会で見ながら、感じたことを述べておきます。
今回の綱領改定について天皇制問題、自衛隊問題、「労働者階級」という用語を削除した問題などいくつかこれでいいのかと感ずるところがありましたが、特に不破報告の最後のところで議長が述べられた「ゴータ綱領批判」に関するくだりは、テレビ画面を見ながら首をひねりつづけていました。
それは、改正綱領「五.社会主義・共産主義の社会をめざして」に関する説明でした。不破議長は、まず、K.マルクスが「ゴータ綱領批判」で述べている「社会主義は労働に応じて」「共産主義は必要に応じて」富を配分するという規定を一刀両断で切り捨てました。この規定は要するにラサール派に対する便宜上区別しただけで、本来マルクスもレーニンも、低い段階=「社会主義」、高い段階=「共産主義」という区別はしていない、というものでした。
これはマルクス主義のもっとも根幹にかかわる部分を不破理論によって摩り替えたものといわざるを得ません。K.マルクスがこうした規定を明確にしたのは決して 「便宜上」したものではなく、労働者階級が階級的独裁権力を樹立し、それを社会主義権力へと発展させていくというすぐれて弁証法的な方法論の中から導き出されたものであるはずです。
書いていくといくらでも長くなってしまうので、問題の提起にとどめますが、この改正綱領第5章は党内でもっと突っ込んだ論議をしなければならないと感じています。皆さんのお考えはいかがでしょうか。