この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。
ばるさんの文章を読むと、まるで「党の立場」の代弁者であって、自分の立場が見えてきません。
私は、以前「規約」変更の決議において、唯一「留保」の立場をとった女性弁護士の党員を忘れません。
綱領改定において、良識ある立場で議論されることを強く望みます。
そして「綱領」とは何かを、まず私たちは真剣に考えるべきではないですか。
「生産手段の社会化は、その所有と管理が情勢と条件に応じて多様な形態をとりうるものであり、日本社会にふさわしい独自の形態の探求が重要であるが、生産車が主役という原則を踏みはずしてはならない。『国有化』や『集団化』の看板で、生産者を抑圧する官僚専制体制をつくりあげた旧ソ連の誤りは、絶対に再現させてはならない」
所有の権能の一つに「管理・処分権」があるのです。所有と管理は、「所有と経営」のように「企業統治」の概念ではなく、あくまで「生産手段の所有形態」こそが問題なのです。「生産者が主役」であることは、当たり前のことです。
ばるさんは、共産主義「国家」を目指しているのですか、それとも共産主義「社会」を目指しているのですか?
私は、日本共産党がどれほど「ソ連研究」を進めているのか疑問であるし(ネップを未だに過大評価している点は、学説的にも少数)、ソ連的「国有化」を一面的に否定する「傲慢さ」に理解できません。
不破氏は、かつて「共産主義社会」の例示として「我が党」を挙げたらしいが、まさに傲慢の極みでしょう。
私たち共産主義者は「ソ連」を含む「現存した社会主義」国を研究することにも、「新しい共産主義社会」を模索することにも謙虚でなくてはならない。また何度も繰り返しますが「研究成果」と「綱領」は異なるのです。