この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。
ばるさんにノートをとるように指摘されたので、引用しておきます
この節では、つづく文章で、社会主義的変革の内容が、生産手段の社会化にあることを、明確にしています。
「社会主義的変革の中心は、主要な生産手段の所有・管理・運営を社会の手に移す生産手段の社会化である」(第一五節の二つ目の段落)
この問題は、二段階論を未来社会の中心においていた時には、あまり前面に出なかったことですが、改定案では、これを社会主義的変革と未来社会論の正面にすえました。
社会主義的変革の内容を、マルクス、エンゲルスが「生産手段の社会化」という形で定式化するようになった転機は、実は、一八六七年の『資本論』第一部の完成にありました。マルクスは、『資本論』で資本主義社会のしくみを徹底的に研究し、そこから、共産主義社会への移行の必然性が、どのようにして生まれるのかを分析しました。なかでも、マルクスが注目した一つの点は、工場の現場では、すでに現実に、集団としての労働者が、巨大な生産手段を自分たちの手で動かしている、この労働者の集団が、資本家の指揮のもとにではなく、自分たちで生産手段をにぎり、自分たちの管理のもとに動かすようになることが、社会主義・共産主義への前進となるのだ、ということでした。そこから、マルクスは、社会主義的変革の目標についての「生産手段の社会化」という定式化を生み出したのです。
この定式化は、もう一つの重大な成果を生み出しました。それは、いわゆる私有財産の問題に、きちんとした解決を与えることができるようになったことです。
すなわち、社会化と私有財産の関係について、
――この変革によって社会化されるのは、生産手段だけで、生活手段を社会化する必要はない、
――逆に、生活手段については、私有財産として生産者自身のものになる権利が保障される、
こういう形で、問題が理論的に整理されるようになりました。
それでは、ばるさんに質問します。「書いてあるから正しい」「まさにその通り」ではなく、「自由闊達」に議論をお願いします。また、QCサークルがどこに書いてあるのか、と言われますが、ばるさんもせめて自分で何か事例をだしてみてください。150年前の工場の現場の論理をそのままこの時代にあてはめているわけではないと思いますので。