この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。
「呼称」の問題について不破氏は「提案報告」の中で次のように説明しています。「この社会の呼称ですが、わが党は日本共産党として共産主義社会をめざす立場を名乗っており、理論は科学的社会主義であって、社会主義を掲げていますから、どちらか一方をはずして、呼称を1つにするわけにはゆかないのです。」そしてマルクス、エンゲルス、レーニンなども「時期や著作によって両方の呼称を使」っていること、そういう事情を考慮して「社会主義・共産主義」と表現することにしたと説明しています。また「質問・意見に答える」で綱領案の中では「社会主義」の用語を単独で使っている箇所が何箇所かあることについて、不破氏は「未来社会の特徴づけとしては『社会主義』『共産主義』という段階的な区別はしないこと、どちらも、基本的には未来社会の全段階を表す言葉として扱うこと」とし、「綱領の文章での未来社会の規定は「社会主義・共産主義の社会」という表現で統一することを方針としたが、未来社会の規定以外の場合、例えば「未来社会の実現に至る変革の問題」とか、「そこに至る道筋の問題」では「社会主義」「社会主義的」というように「社会主義」と・・・(文字化け)・・・年で「社会主義の初級段階を卒業する」と言ってるそうです。)
整理すると、未来社会の特徴づけとして「社会主義・共産主義」の用語を使うが、それ以外の様々な場面で「社会主義」の用語を単独で使うことがあるということです。私はこの説明に頷けます。
MBさんにあらためて聞きます。未来社会を「社会主義・共産主義」と表現することに反対のようですが、ならば「社会主義」という用語に統一するのか「共産主義」という用語統一するのか、どちらなのかMBさんの見解をお尋ねします。そしてその根拠もきちんと説明してください。
なお、学問をする上で、理性的に記憶すること(暗記)は基本です。豊富な記憶が創造の前提です。マルクス・エンゲルスもレーニンも彼ら以前の先人の書物や新聞・雑誌の膨大な抜粋ノートを作り、自分の考えをまとめ、文章にし、繰り返し推敲し、著書を完成しています。「資本論」の成立過程は実に感動的でさえあります。漠然とした理解、感覚的な理解ではきちんとした論議もできません。今論議しているのは共産党の新綱領案についてです。まずどんなことが書かれているか、現綱領とそれこそ一字一句比較して丁寧に読み取ることから始めましょう。