この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。
何と言ったらいいのでしょうか。MBさんの文章は分かりにくいです。無理に難しい言葉を使わなくてもいいですから、他人が読んで分かるように書いてください。あわてずに、まず自分が何を主張したいのか、自分自身の頭の中を整理してください。「分配の仕方より生産の変革が重要だという論理もよくわからない。」「もちろん生産の変革が何をさすのかははっきりしない」と混乱しているようですが、MBさんの文章そのものが私にはよく理解できません。社会科学上の用語を使うならば正確に書いてください。例えばMBさんが考えている「生産の仕方」というのはどういう内容なのですか。「生産の変革」という言葉もよく分かりません。「生産」というととても広い概念です。その「生産」を「変革」するとはどういうことですか。
新綱領案は分配の方式で未来社会を低い段階を「社会主義」(「労働に応じて受けとる」)高い段階を「共産主義」(「必要に応じて受けとる」)と区別することはやめ、つまり未来社会を2段階に分けることをやめ、資本主義の矛盾を解決し、社会主義的変革を進めるための中心課題を「生産手段の社会化」に置いています。いいですか「生産手段の社会化」です。
そして「生産手段の社会化」の「効能」を3点に整理しています。少し長くなりますが正確さを期すために全文引用します。第一に「人間による人間の搾取を廃止し、すべての人間の生活を向上させ、社会から貧困をなくすとともに、労働時間の抜本的な短縮を可能にし、社会のすべての成員の人間的発達を保障する土台をつくりだす。」第二に「生産と経済の推進力を資本の利潤追求から社会および社会の成員の物質的精神的な生活の発展に移し、経済の計画的運営によって、くりかえしの不況を不況を取り除き、環境破壊や社会的格差の拡大などへの規制を可能にする。」第三に「経済を利潤第一主義の狭い枠組みから解放することによって、人間社会を支える物質的生産力の新たな飛躍的な発展の条件をつくりだす。」です。そして「生産手段の社会化」を実現することによって、未来の「社会主義・共産主義」の社会では「搾取」が廃止され「人間が本当の意味で、社会の主人公となる道が開かれ、『国民が主人公』という民主主義の理念は、政治・経済・文化・社会の全般にわたって、社会的な現実となる。」のです。納得できませんか。
もちろん「生産手段」(土地・資源・原材料・工場・建物・機械など)の「社会化」(「結合された生産者たち」、「生産者の集団」の手に移す)が将来どのような形態をとるかについては予言できることではありません。「提案報告」でも「多様な形態をとる」とありますが、私もこの点には特に興味を抱いており、どのような形態を取りうるのか理論的にも、実際的にも勉強していきたいと思っています。そのために「発達した資本主義の諸国」「資本主義を離脱して現実に社会主義をめざす道にある国ぐに」の現在と将来を深く理解しなけれいけないでしょう。くりかえしMBさんにお願いします。新綱領案に書いてあることを肯定するにせよ、批判するにせよ、まずよく理解してください。