この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。
22回大会直後に離党したものです。闘病中のためなかなか読了がすすませんでしたが、やっと綱領案を読み終えました。こまかく分析する力もありませんが、おおざっぱな感想を書かせてください。
ここでの特徴はやはり天皇制の容認でしょう。日曜日のTV番組でも志位委員長は「憲法をよく読むと現在の天皇制は君主制ではない」と言い、「天皇制と共存してゆくということです」と続け、また「天皇制と共存してゆくということです」とも言っていました。
私にとって重大な関心がある存廃について、民主主義革命と民主連合政府の項では次のように述べられています。
「その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべきものである。」
これは先延ばしというより、あなた任せです。
皇太后への弔意表明した時、私は党中央に次のような質問状を発しました。
不破委員長は昭和天皇の妻(皇太后)の死に「同じ社会と歴史を生きてきた一人の人間として、弔意を表するものです」と言ったそうですが、主権在民の立場からいって問題があります。同時に参院議運での弔意表明についても綱領の立場を逸脱するものです。明確な回答を求めます。
さらに志位書記局長は「今の憲法を守る限り天皇制と共存していく立場であり、象徴天皇制も国の機構だ。それを担う方が亡くなられたので、当然弔意を表す意味で賛成した」ということです。このような見解はいつ党のどのようなところに計られたのですか。また憲法上の天皇制を反動条項とする綱領の立場を積極的にすすめるものと言えますか。
党中央からの返答は「皇太后死去への弔意自体は常任幹部会で決めた問題ですが、象徴天皇制と共存しながら民主的改革をすすめるというのは綱領の路線であり、第3回中央委員会総会の報告や中間発言で確認している立場です。皇太后死去への弔意もその方針の枠内でのものです。」というものでした。
現綱領の立場はこのようにして、なし崩しにされてきました。綱領案は現綱領から逸脱した幹部の発言を追認しただけのもと理解しました。