この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。
やはり理解できない。もう一度引用する
なかでも、マルクスが注目した一つの点は、工場の現場では、すでに現実に、集団としての労働者が、巨大な生産手段を自分たちの手で動かしている、この労働者の集団が、資本家の指揮のもとにではなく、自分たちで生産手段をにぎり、自分たちの管理のもとに動かすようになることが、社会主義・共産主義への前進となるのだ、ということでした。そこから、マルクスは、社会主義的変革の目標についての「生産手段の社会化」という定式化を生み出したのです。
私は、わかりやくするために「労働者の集団」=QC、生産手段=機械としたが、不破氏が直接述べていないので、今回は不破氏の言葉どおりに議論を進める。疑問は以下の通り。
①労働者の集団とは何か
②生産手段を「にぎる」とはなにか
③自分たちの管理のもとに「動かす」とは何か
おそらく「生産手段の社会化」の内容であるが、どのような形態をとるかは今後の課題である、という話になるだろう。
もう一度重要な点を引用しよう。
工場の現場では、すでに現実に、集団としての労働者が、巨大な生産手段を自分たちの手で動かしている
「すでに現実に動かしている」という点がポイントである。150年前から労働者は「巨大な生産手段」を動かしてきた。で?これがなんだというのか。全く理解できない。「QCサークル」が相対的剰余価値を生産するために利用されているのと同様に、すなわち社会主義変革の契機にならないのと同様に、ここでいう労働者集団も相対的剰余価値生産の手段とされているのであって、社会主義とは何の関係もいない。「この労働者の集団が、資本家の指揮のもとにではなく」という前提条件が置かれているが、こういう前提を置くことにどのような意味があるのか、もっといえば何がイイタイのか、全く理解できない。ばるさんと一つ一つ議論しようとは思わないが、こういう疑問を持っている。
より根本的な疑問は次の投稿で述べる。