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綱領改定討論欄

 この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。

上田ブラザーの支配

2003/8/19 こうとくしゅうすい、20代、学生

 上田ブラザーが「綱領改悪」に影響を与えていることは間違いない。
 綱領改悪における質疑応答では「資本主義から離脱した」国は、中国、ベトナム、キューバ、北朝鮮としてます。そのなかで、現実に社会主義への道にたって努力をしていると見ているのは、中国、ベトナム、キューバです。さらに綱領案の「市場経済を通じて社会主義へ」という路線に立っての取り組みについてのべているのは、中国とベトナムらしいです。
 私は、もはや理解を超える彼らの言動に倒れそうになった。
 (1)資本主義から離脱した(2)現実に社会主義への道にたって努力をしている(3)「市場経済を通じて社会主義へ」という路線という3点の根拠はどこからくるのでしょうか?
 ソ連・モンゴル・ユーゴ・アルバニア・東欧・東独・ベトナム・カンボジア・ラオス・北朝鮮・キューバにおいて「ソビエト・モデル」に組み込まれた東欧とコメコン及びCEMAに属したモンゴル・キューバ・ベトナムは「ソビエト・モデル」の影響を受けた。「ソビエト・モデル」から乖離したユーゴ・アルバニアは自主管理的市場開放型の経済体制をとった。さらに中国・北朝鮮は、独自の路線を進んだ。「現存した社会主義」国は、この三形態をまずは分節して研究をしないといけない。
 さらに上田副委員長を団長とする代表団がキューバを訪問したときの意見交換で、市場経済路線はとっていないとの主張から、(3))「市場経済を通じて社会主義へ」という路線ではないらしい。
 もはや上田ブラザーの目に映る世界が党の「見解」であり、なんら根拠などないのである。
 さらにネップ期に鉱山利権の外資への譲渡などが限定的に行われただけで、実質は徴発穀物の国家搾取が「現物税」に代替されたぐらいであった。ネップ期(1921~1927)は、なんら「市場経済を通じて社会主義へ」の方向性はない。
 また何度も繰り返すが、ソ連の国有化は、1917年10月25日(10月革命)の翌日から「土地に関する布告」で国有化は開始された。さらに1918年までに大規模国有化は進み、それは1918年以降の「戦時経済体制」までに確立している。
 ソ連の建国の意義を評価しながら、ソ連の国有化を否定することは矛盾するし、それを綱領に盛り込むことは意味をなさない。
 上田ブラザーは、過去や現在の他国の社会構造や歴史的事実を歪め、自分の都合のよい解釈しかしない「新しい教科書」ならぬ「新しい綱領を作る会」の困ったさんだ。