この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。
私は幼い頃から宇宙=銀河や星雲に憧れていました、それは今も余り変わっていない様に思います。
ハンドル名も実は熟語本来の意味ではなく、くす等の大木を見上げると、その枝葉が雄大な宇宙を連想させるのでつけたものです。
よくNHKで宇宙開発などの特別番組が組まれます。それを見ながら思うのはただ地球の表面、地表より何キロ、何百キロの上層を漂っているか、せいぜい太陽系と言う小さな恒星を漂流しているだけなのに「宇宙旅行」とか「宇宙計画」等と表現する私たちのセコサ加減です、何時もうんざりさせられています。
さて今党本部はこの11月の綱領改定に向けて、間近に迫った総選挙すら気にすることなくひたすら、細かく繊細な綱領検討に没頭されている様に思います。
政党にとって綱領は国で言えば基本法、憲法に当たります。
いわば片方で憲法改悪反対を掲げながら、片方では党の憲法を変えようと頑張っているのです、それも党名とはますますかけ離れた綱領を作ろうとしています。
ところが一方党員の方には過去からさんざん叩き込まれ、歴史すら改ざんして教え込まれた教義がすっかり身に染み付いてしまい、柔らかな思考が出来なくなった人が沢山いる。
動物に例えれば「ヤマアラシ」みたいにひたすら内に閉じこもり、外には鋭い棘を生やしてしまった人々が一杯いるのです。
この状況で「党勢の拡大」など出来る訳がない。
党・政党なんてのはたとえマルクスが思い描き、レーニンが組織したボリシェゥ゛ィキ的強固な意志を持つ組織であっても、それを構成する人々のトータル的力量がなければ、闘いに勝利する事は出来ません。いくら立派な綱領を持ち優秀な指導者がいても、それを理解し実践で強化する党員がいなければ、その政党は存在出来ない。
護憲派の中にも「環境権とか人権項目を増やし、ついでに天皇制条項を削除したらいい憲法が出来る」と本気で夢想する人がいます。
その論議に出会うと「今の大政翼賛化状況の中で何を寝ぼけた事を」と何時も頭に来るのですが、レーニンの言うように「何をなすべきか」を忘れてしまうと、とんでもない結果を招く事になってしまいます。
党本部は今回の綱領改定で党の再生・強化を図り、いつの日かの政権奪取いや選挙による政権獲得を構想されているのでしょう。
しかし情勢を冷静に検討すれば、今共産党に必要なのは綱領の改定ではなく、まず小泉が取り掛かろうとしている憲法改悪、教育基本法改悪(このところ改悪を推進する新たな民間の反動勢力が活動を開始したようです)イラクへの自衛隊派遣・侵略軍隊化の阻止の闘いに全力を傾け、勝利に導く事だと思います。
そしてその前提として、硬直化してしまった党内をいかに柔軟な、何にでも対応できる生き生きとした組織に、外から見ればとっくに腐ってしまい固形化している「民主集中制」等と言った古臭い観念等から脱皮し、上下左右交流できる組織的改革を急いで行なわないと、この党は外部圧力はもとより、内部から崩壊してしまうと思います。
小泉は管と手を組んで共産党潰しを狙っているのですよ!
綱領の改定など勝利の余力で、あせらず決めて行けばいいことなのです。
正直、この「さざ波通信」を見ていても本当にこれが日本共産党の党員なのか、少なくとも共産主義・社会主義に心引かれ活動してきた人の言葉なのかと思わされる事がしばしばです。
もう凝り固まって出口がふさがれているような人を、どうでもいい事には詳しいけど「森」を見失ってしまった人を、よく見かけます。これはこれまでの党の方針が、歪んだ形で貫徹された結果だと思います、党本部はこの自らが招いてしまった党員の状況を率直さをもって反省し、正すべきなのです。
少なくとも真の意味で野党第一党なのであり、共産主義を掲げ、様々な闘いの現場では最大勢力なのだから、それくらいの責任はあるのでしょう。
勿論、同時に率直な若い人、あらぬ攻撃を一身に受け止め様々に勉強し懸命に反撃している人がいる事に希望を見出してはいるのですがー。
しかしなぜこの党は過去の苦い経験から学ぼうとしないのでしょうか? この世の中、間違いだらけです、党なんて元々誤りの集大成かもしれない、それを現場で確認し、正して行くしかないのです。
「これが絶対正しい」等といったら、それこそウソで固めて反撃するしかなくなる、党も、党員も、支持者も、批判者も、もつとおおらかさを持ちましょう。
私は職場でも、仲間内からでも「よくそんなに笑えるな、何でそんなに笑っておれるの」と、しばしば批判されます。
しかし私はそれが私の人生だと思っている、それによってこの世の中を生き抜いて来たのだと思っています。
イラク派兵阻止のビラを手に自衛隊の現役中堅隊員と長々対話する等はその一例ですが、このスタイルは今後とも継続したいと思っています。
しかしこんな個人的なものより、皆さんの身近にもっといい参考事例があるではないですか!
この間のイラク反戦、有事法制、イラク特措法の闘いを牽引し、上部団体を越え「労働者の団結」がいかなるものか指し示してくれた「陸海空港20団体」の労働者のおおらかな闘いがー。
学ぶべきことは徹底して学ぶこと、それを新たな出発点としませんか?
綱領改定など必要ない、次の次の事ですよ!