この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。
「読み過ごされてきたマルクスの注意書き」と小見出しのついた文章がP42以降に
あります。
そこでは「ゴータ綱領批判」からの引用文が掲載されています。
長いので抜粋します。
「これまでのべてきたことを別としても、いわゆる分配論のことで大さわぎをしてそ れに主たる力点をおくことは、誤りであった。消費手段のそのときどきの分配は生産 諸条件そのものの分配の結果にすぎない。しかし生産諸条件の分配は生産様式そ のもののひとつの特徴である。
・・・(中略)・・・
俗流社会主義はブルジョア経済学者から(さらに俗流社会主義からあらためて民主主 義の一部は)、分配を生産様式から独立したものと考察し、また取り扱い、したがっ て社会主義を、主として分配を中心にするものとして叙述することをうけついだ。真 の関係がとっくに明らかにされているあとで、なぜふたたび逆もどりするのか?(古 典選書P31~P33、全集19巻P21~P22)」
ゴシックで示されたとおりでしょう。
繰り返します。
「生産諸条件の分配は生産様式そのもののひとつの特徴である」とし、
その一方で、
「分配論のことで大さわぎをしてそれに力点をおくこと」は誤りであり、
「分配を生産様式から独立したものと考察し、また取り扱い」することは逆もどりと
指摘されています。
なぜ、 前衛誌10月号は「真の関係がとっくに明らかにされているあとで、ふたた
び逆もどりするのか?」
おたずねします。
引用文は「生産」が主で「分配」が従の関係をしめすものといえるでしょう。