この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。
象徴天皇制はなんらかのイデオロギー装置の役割をはたしています。その主なものは、男女差別と部落差別でしょう。
部落差別に関していえば、血統(幻想)がそれをもたらしています。
血統(幻想)のくだらなさについて言えば、「源氏物語」がいい例でしょう。
「源氏物語」には、自分の子どもが実は他人の子どもであった、ということが、因果応報という形で二度でてきます。
それが帝(みかど)のものであるということですから、「源氏物語」には、万世一系伝説を教科書にとりいれるような「つくる会」の面々にとって、都合が悪いことが書かれていることになります。
歴史においては、継体天皇問題、異母兄弟の婚姻関係、南北朝の騒乱、など、血統(幻想)を打ち破るには、まだ論拠が少ないと考えます。
宮内庁の権力(権限)によって、陵墓の発掘は困難なものになっています。
私は、天皇制がなくなったら部落差別もなくなると、保証できません。
なぜならば、部落差別には、経済的根拠=物質的根拠があるからです。
数百年間、士農工商の身分外におかれることによって、”畑を耕すこと””ものを作ること””商売を行うこと”から切り離されてきたからです。
男女差別については、後日、私見を述べたいと思います。