この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。
9・19日の私宛の親切なご意見に対する答え
文面の大意でご理解願います。
憲法上の象徴天皇がどうであろうと、天皇制は打倒の対象です。
天皇制はかならず日本帝国主義と一体のものです。憲法改正の世論調査では改正支持が50%を超えようとしています。改正はもちろん天皇をあいまいな象徴から実権あるものにすることが主とした内容です。共産党の天皇制承認、日の丸、君が代推進は憲法改悪の道を開くものだと思います。宮本路線の行き着く先が23回大会の「綱領改定草案」です。この草案が決まれば日本共産党は内部崩壊するかもしれません。残念だが日本の進む道はそれからはまっしぐらに戦争へでしょう。どうか党員の皆さん、各支部で草案の「勉強会」をするのではなく反対をしていただきたい。未来に禍根を残さないために。
明るい会様、部落の問題を血統の問題と考えてはおられないのですが、差別は厳然としてあります。許しがたいのはわが党の「逆差別論」です。部落開放同盟が血を流して勝ち取った諸権利が市民生活を圧迫するといって部落差別を長年煽ってきました.みずから差別主義者となったことと、天皇制に対する屈服はコインの表裏一体の思想から出てくるものです。天皇について万世一系か、その起源まで遡るのも言いが、知的趣味に陥ってしまう人も無きにしも非ず。なによりも今日の天皇問題が日本の侵略的本質とどう結合し、その打倒という目標から矢をそらさないことが大切だと思います。
部落の発生についても諸説あるにせよ、百姓一揆衆、とりわけ一向一揆で弾圧された江戸時代の農民たちが部落民として孫子の代まで差別され続けたことは間違いありません。したがって部落民は反権力の輝かしい伝統を引き継ぐ人々である。だから部落差別は天皇制を打倒したあとも、社会主義社会に入っても続くと思います。なぜなら社会主義社会はまだ階級が残っている社会だからです。差別が消滅するとき、民主主義も消滅し、国家も消滅するでしょう。私たち目の黒い間に社会主義革命だけはやり遂げたいものです。
民主主義を共産主義と置き換えて民主主義を最大限綱領にするというおべっか使いに一言。ヒトラーはドイツ国民の圧倒的支持によって総統になったのです。これも民主主義です。