この討論欄は、第23回党大会に向けた、綱領改定案にかかわる問題を論じるコーナーです。
横レスで失礼いたしますが、別刷学習党活動版に掲載された犬丸氏の投稿や愚等虫さんに対するdemocratさんの論難には唖然とするほかありませんでした。相変わらずのお得意の“冴えた”ディベート術はお見事で、白を黒と言いくるめるその技術には驚嘆しますがね。
当たり前と言えば当たり前のことではありますが、別刷学習党活動版に、democratさんの議論とは反対の論陣をはっている弁護士さんの名前をみつけ、法律に携わる人がみなdemocratさんと見解を同じくするわけではないことを知ってホッとしました。
愚等虫さんとdemocratさんの間で議論となっている「君主」概念ですが、これは天皇制を概念構成する上での“部品”にすぎません。両者を意図的に混同し、「君主」概念を攻撃する事によって、61年綱領の天皇制概念を否定する議論はいい加減にやめませんか?
たとえば今回名前のあがっている歴史学者の犬丸氏が、長年に携わってきたのは、反天皇制の立場からの天皇制研究であって、天皇制を概念的に把握する作業にほかなりません。その中で、天皇制を「ブルジョア君主制」の特殊な形態の一つとして把握しているわけです。そのことは、犬丸氏に限らず、いわゆる“民主的”な研究者の立脚点として「常識」に属することがらでしょう。democratさんは、当然、そのことを承知の上で、
「現存するヨーロッパの王室や象徴天皇制を分析して、伝統的な「主権の帰属にとらわれない」君主概念を再構成することは、国民主権の下で王室や皇室を「君主」として存続させるための解釈技術以外の何ものでもなかろう。その解釈の努力の帰結は、本来明確な対立物であった君主制と共和制あるいは民主制の区別を限りなく曖昧にすることでしかない。あなたはその「努力」にいかなる積極的意義を認めるのだろうか?」
とおっしゃっておられるのでしょうから、まさに白を黒といいくるめていらっしゃる。これこそ、まさしくデマ以外の何ものでもありません。いわゆる反共攻撃や保守派のデマゴギーよりも卑劣とさえ言えます。
そこまできっぱりとおっしゃるんだから、当然、犬丸氏や渡辺治氏ら民主的な歴史学者や政治学者たちの著書を読破して批判的に検討したうえのことでしょう。ぜひ、democratさんの自説を著書として刊行することをお勧めいたします。