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「北朝鮮問題」討論欄

Re:先日の拉致被害者家族の発言について

2004/1/11 がんばれない共産党員、50代、労働者

 みなさん。あけましておめでとうございます。
 拉致問題について私の意見です。

   平壌空港まで連れてくれば帰国させてもいい?

 北朝鮮外務高官らは、拉致議連の平沢衆議員らに「拉致被害者5人を一度、平壌空港まで連れてくれば、家族を帰国させてもいい」と言ったらしい。

 これに期待する声が一部にありますが、それは間違いだと思います。(なにも原則論で言っているのではありません)

 北朝鮮は、なぜ5人の平壌入りにこだわるのでしょう? 日本が約束を守らなかったから? 北朝鮮の面子に関わるから? もう少し冷静に考えましょう。家族の心をもてあそぶ北朝鮮の狙いを分析する必要があります。

 私が思うには、その本当の理由は、拉致被害者5人を「日本からもう一度奪還」しないと、最高指導者に「5人は必ず北朝鮮に帰ってきます」とウソをついてきた高官の地位が危うくなるからだと思います。これが北朝鮮の常識でしょう。彼らも殺されるか、強制収用所送りになるのは嫌ですから。

 しかしここで重要なのは、彼らも「家族を無条件で必ず帰す」という約束はしていないことです。高官たちは、帰るように「家族を説得する」ということですが、ここには「帰国させないゾ」という陰謀も十分考えられます。

 たとえば「日本に帰らないで!」と子供たちに泣き叫ぶように強制することも出来ますし、子供たち同士で監視し合うことも可能です。子供たちの恋人の運命も北朝鮮に握られているのです。

 そもそも、拉致問題を解決する意志があるというのなら、すぐに日本に帰せばいいだけの話です。「5人の平壌入り」になぜこだわるのでしょうか?? おかしいと思いませんか?

 拉致は主権の侵害です。国際的にみて主権侵害は「原状回復」が原則なのです。この原則を北朝鮮に認めさせずに、5人の平壌入りに無条件に応じれば、日本はこの原則を放棄したことになります。

 拉致被害者を「朝鮮公民」と言い放つ北朝鮮の立場を認めたことになってしまうのではないでしょうか。

 やはり、北朝鮮が公式に5人の安全と家族の帰国を保証しない限り、検討に値しない提案ということです。