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「北朝鮮問題」討論欄

「不破インタビュ-」に対して私も一言

2004/1/12 正義味方、50代、会社員

「北朝鮮問題に関する不破インタビュ-」に対して、一言感想を述べたい。世論の動向(総選挙結果等、各種オピニオン)によって、ようやく共産党が動いたことを、まず肯定的に受け止めたい。

「不破インタビュ-」では3つの目標を掲げている。
(1)戦争も動乱も絶対に起こさせないこと
(2)拉致問題を全面的に解決すること。それは国際的な無法行為清算の第一歩になりうる
(3)日本が“過去の遺産”を清算すること

この中で、注目したいのは、(2)の部分。(1)(3)はもとより異論はない。
拉致問題の全面的解決では、今回一歩踏み込んで「国際的な無法行為清算」をより鮮明にしている。二つの意味がある。一つは無法行為清算とは共産党が金政権を「ならずも」政権と認識していること。
二つ目は、国際的問題として把えていること。つまり拉致問題を突破口に、金政権の「全ての無法行為清算」することは東アジアの平和につながること。換言すると金政権の「無法行為」は、東アジアの平和を脅かす「震源地」と認定している。

この積極的踏み込みを是として、その上で、尚、共産党に注文したいのは次の2点。

1.「北朝鮮への帰国事業が始まりました。私たちもこの運動には協力しました」とあるが、元山に到着した途端に、多くの帰国者が「騙された」と感じ、その後想像を絶する差別と貧困が待っていた。悲劇を生んだ帰国事業で、その点についての言及がないこと。

2.全体を通して、共産党のやってきた事は「全て正しい」といういつもの基調で貫かれている。ちょっと待っていただきたい。何故、社民党と並び総選挙で厳しい洗礼を受けたのか? 有権者との認識との大きな乖離をどのように認識するのか?

 「拉致問題では自主独立の党と迎合する党との違いが、もっとも鮮明に現れたのでした」とあるが、88年の橋本議員の追及以降、15年間の共産党は何をしていたのよく見えない。最も身を呈して頑張っているのは、平沢勝栄と安部晋三と有権者に写っている。特に、大衆的運動が盛り上がっているときに、共産党がカヤの外にいたことは解せない。大衆的運動のリ-ダ-シップまで、自民党にとられているのではないか? 自身のこの間の活動総括を明快にすべきだ。

 追伸。長壁さんから、「有事法制からイラク派兵そして憲法改正 して立派な軍国国家への完成をめざすその布石に、拉致が利用されていることを認識していない」旨のご指摘がありました。まず、そのような動きは百も承知の事と申し上げたい。不破議長も 「複眼的に見ることが必要になってきます」と言っている。拉致問題ではいくつかの側面があります。

 その中で、優先的な目標(課題)を設定することが必要と思う。その意味で、今度の3目標は正鵠を得ていると思う。「拉致が利用されている」から、それは避けて、イラク問題だけ主張するのは、バランスを欠き、複眼的ではない。有権者の90%がこの拉致問題の行方に感心を持っている(核問題は60%台)。ここを突破しなくて参議院選挙の前進はありえない。