金国雄さんが紹介された「危惧すべき状況」の資料を読んで、「ああ、事態はここ
まで来たのか」とため息が出ました。
一体平壌宣言はなんだったのか。北朝鮮を陥れるための謀略だったのかの感を強くし
ます。
民主党<編集部訂正>の西村慎吾の時事通信を読むと低俗な右翼そのものの内容でしかも日本の保 守政治家のほとんどが西村慎吾と同じ主張を持っていることが想像され「共に天を抱 けず」の決意を改めて持たされました。社民党が国粋主義者を中心にした烏合の衆で あることがはっきりとわかりこんなものに幻想を抱いてはならないと人々に訴える必 要を覚えます。
二大政党の交代論はますます恐ろしい時代に日本を引きずっていくものです。なぜ なら二つの党のどちらに転んでも保守党なので労働者人民にとってはその交代は自分 の首を締める手が代わるだけのことなのです。マスコミはそれに飛びつき財界はどち らの側にも資金提供をする、言い換えれば国会は独占資本=日本帝国主義の支配のた めの道具であることが白日のもとにさらけ出されたと考えます。選挙制度そのものが ペテンなのです。議会制民主主義のペテンにいつまで私たちはだまされるのか。国会 で安定した過半数を取ってから社会主義に移行すると言う「民主主義」を信じるなら ば労働者は永遠の奴隷に甘んじるしかないでしょう。
共産党までがその政権の一翼に加わるためにブルジョアジーに魂を売り渡してしまっ たのであるからなおさら反動が加速されるでしょう。北朝鮮制裁法に日本共産党が反 対したからと言っても自衛隊イラク派兵に対する態度と同様左翼の仮面を見せている だけで、その下に排外主義者の冷酷な本当の顔をわたしは見ます。
「平時において右翼日和見主義をとる党は、戦時には排外主義の党となる。」まさに レーニンが行ったとおりになってきたのです。今は戦時に入りました。イラク戦争に 於いては戦うイラク人民、ムスリム達をテロリストとさげすみ、あたかもイラク人に 自治能力がないとばかりに国連統治を主張し、しかも、それまでの間は米英の占領を 認めると言う態度こそが排外主義と呼ばねば排外主義という言葉はありません。イラ ク、およびイスラム世界に対して排外主義をとる党が朝鮮に対しても排外主義をとら ないわけがありません。幻想を日本共産党に抱いてはならないのです。警戒ししっか りと見張っておかねばなりません。日本共産党はこの大会で反革命の党に転落し革命 運動に立ちはだかったのです。
北朝鮮制裁法 1外国船入港禁止法 2外為法改正 3再入国禁止法
1と2は経済制裁であり今でさえ言語に絶する困窮にある北朝鮮人民をさらに追い詰め、
自暴自棄にさせる戦争挑発です。
3の北朝鮮を訪問した在日朝鮮人を日本に帰らせない、なんという人権蹂躙でしょう。
彼らが親戚を尋ねて言っただけで帰る家もなくなる、われわれの政府がそんな非道な
ことをするのをどうして許せましょうか。ここから考えられるのは在日韓国、朝鮮人
はすべて治安対象者であり、取り締まらねばならないとする方針です。朝鮮侵略戦争
前夜にあたってさらに在日朝鮮人の抵抗を恐れて治安を徹底的に強化しようとしてい
るのです。
数年前に成立した新ガイドライン法、昨年末に成立した有事三法、さまざまな治安 立法を連関させ、拉致問題を利用した排外主義の嵐、自衛隊イラク派兵を一つにまと めてみればそこから引き出されてくるのは日本帝国主義の朝鮮侵略戦争以外に何があ るでしょうか。日本共産党はこのことを知りながらあえて口を閉ざしているのは、 「日本を守るために命をかけよ」と昨年秋に中央委員のホームページにあったような 翼賛政党の立場をとるためである。必ず北朝鮮の日本を侵略すると喧伝し愛国心を煽 るのである。
西村は憲法改悪を主張しています。その柱は国粋主義であり自衛隊を正式の軍隊に させ堂々と帝国主義国家として世界に登場すべきだと言うことです。しかも核武装ま で主張しているから由々しいことです。世界で唯一の被爆国が他国を被爆国にする。 許せるでしょうか。多くの国会議員は日本の核武装に賛成しています。そのような国 会議員を多数選出したのが国民です。ブルジョアジーにとって選挙などはどうにでも 左右できるのです。
そして治安立法はさらに強化されこの国が戦時中のような軍事監獄になることはこ のままでは必至です。あらゆる甘い幻想を捨て、やつらの意図を見抜かねばなりませ ん。院外闘争こそが第一議敵に重要なのです。その結集軸をいつか作らねばなりませ ん。
すでにある国内法で北朝鮮の犯罪を取り締まれると言う発想がここにあるが思想的 に日本の支配者のわなにはまったものです。なぜならば北朝鮮のために朝鮮人がうご めいていると言うおぞましいものの考えで、ここからは在日韓国朝鮮人をすべて取り 締まり対象にする権力と一脈を通じてしまいます。長年共産党にいると排外主義が紅 い染料のようにどうしても洗い落とせなのかもしれません。
北朝鮮制裁法は戦争挑発です。恐るべき時代に突入しました。しかし危機を好機に 転化させうる時代でもあります。