本サイトにおいて、韓国人日本人拉致事件等多くの人権侵害行為を行なう北朝鮮へ
の経済制裁について、賛否両論と感じます。
私は、次の認識のもと、後記の3段階での経済制裁を断固実施することが、日本人
の人権擁護だけでなく東アジアを米露中の大国の思惑による枠組みを脱却し平和で協
調的な関係を作るうえで重要と思います。
私の認識:
(1)北朝鮮の経済は日米が支えている
日本について、小泉首相の貢ぎ物外交だけでなく、朝鮮総連関係者による送金と、
日本政府による破綻しかけた朝銀への日本人の税金投入、非合法薬物覚せい剤販売に
よる隠れ利益が大きいです。
米国については、在米Koreanでは北朝鮮系が多数派という元平壌特派員萩原遼氏の
説得力あるレポートに基づきます。
(2)金正日氏による独裁は北朝鮮軍部のみ掌握
同氏は、「将軍様」の名称に象徴されるように、北朝鮮軍部では影響力があります
が、政治経済文化面では、一時「赤旗思想」を提示したほかは独自な政治思想を打ち
出しておらず経済的な行き詰まりが続く中、同国内の人々は面従腹背状態です。特に
経済的困窮の進行は水面下で組織的脱北等の行動に北朝鮮人たちがでています。
(3)イラク戦争への韓・日の派兵は、北朝鮮への米の威を借る、北朝鮮睨みの側面も
多くの国々が、イラクから兵を引き上げました、しかし韓国は犠牲を出しながら増
派し日本も自衛隊を駐留させています。同時に、ロシア、中国は派兵しませんが、
「脱北」黙認です。自国の面子をつぶさずに、経済的支援を得たい北朝鮮当局にとっ
ては、覚せい剤収益であろうとなんであろうと欲しい。ロシアには経済的ゆとりが無
く北朝鮮を支援するメリットも少なく、中国は朝鮮戦争以来の盟友といういきさつか
ら6カ国協議の議長国という立場で、米国とその同盟国、と北朝鮮の融和を求めてい
ると感じます。ブッシュ大統領の悪の枢軸論で、イラク政権がつぶされ、イランやリ
ビアが核兵器開発の経緯と放棄を告白。そこで、米に従属的な軍事同盟を結ぶ韓日
は、北朝鮮に今後核兵器開発をするならイラクみたいな目に遭うぞ、と親分の米国の
威を借りて睨みをきかせる行動に出ているという、地政学的従属諸国指導部の判断が
あるのでは?もちろん、私自身はそもそも日本の従属的な状態に反対です。
以上の認識に立つ私は、日本政府は次の3段階で経済制裁を断固実施すべきと思い
ます。
(1)北朝鮮への政府からの人道支援物資が、軍ではなく人々にゆきわたることの、非
政府組織も含む厳しい監視。
(2)北朝鮮系金融機関へ日本人の血税は一切投入しない、北朝鮮系船舶への厳しい臨
検および国際機関と連携した非合法薬物の徹底した取締。
これにより北朝鮮経済を日本人が支える構造がかなりゆらぎます。特に、万景峰号
臨検後、覚せい剤の末端価格が3倍になり、各地の乱用者は減少傾向にあると報じら
れています。
(3)上記にて、北朝鮮当局が核兵器開発放棄や韓国人日本人拉致問題で進展しないな らば、本格的経済制裁を米国を含む諸外国と歩調を合わせて行なうこと。
この北朝鮮の核兵器開発や外国人拉致問題が解決することは、韓国および日本の政 府が米国の目下同盟者として、西アジアまでつきあう、地政学的論拠を減らすもとと 思います。またこれらの問題の解決自体は北朝鮮の現体制をどうこうするものではあ りません。(核兵器カードをもてあそび、米国に現体制維持を認めさせるやりかた自 体、醜態ですが)この体制は、北朝鮮に住む人々が決める、決められるようにするこ とです。