本田さん、こんばんわ。こちらこそ、はじめまして。
少し説明不足があったようですので、今日は補足説明をさせていただきます。ただし、本田さんが述べるところの「肯定的と読める文脈で引用さ れた目的は何ですか?」での、「肯定的と読める」引用ということには私 は同意できませんが。
「金日成のラジオでの放送演説」を取り上げた理由は、反面教師的資料 としての一面もありますが、一義的には同文を通して、当時の時代背景、 社会状況(朝鮮半島での)などに関心を持っていただき、そこからまた、 得られる部分もあるのではないかと思ったからです。
例えば、(他にもありますが)
この文書からは金日成の意図と戦争行為とは別として、当時「平和的統 一」(「わが祖国の愛国的な全人民は、平和的な方法で祖国を統一するた めに全力をつくしてきた」)ということが朝鮮半島の人々の強い思いと願 いであったことが十分読み取れる点でしょう。
これは今に続く朝鮮・韓国人の共通の思いと信じます。継承されるべき 大切なもの。
この点(平和的統一)など、今後の北東アジアでの民主社会、平和構築 問題に関して、もっとも大切にされるべき重要な点と考えます。
人は資料からどのような点に関心を持ち学ぶかという点に関しては、そ れぞれに違いはあると思います。できうる限り資料などに隠されている当 事者が意図していなかった点などの奥深い点などからも学んでいきたいと 私は思い続けています。
そして、「正義」や「解放」、「聖戦」などの言葉によっても人びとが 戦争にまきこまれ、その惨禍のなかに投げ込まれるという悲しい過去の戦争の歴史からその不条理や不正義から少しでも学び「平和」の大切さを心 に刻み世界の人びととともに手を携え恒久的な「平和」を築いていきたい ものです。
またいみじくも、戦争が何も帝国主義者のみがはじめるばかりではないことをあきらかにするものではないでしょうか。
それでは失礼致します。
金 国雄 拝