このたび、私の掲載をお願いした「北朝鮮への経済制裁実施論」に多々ご意見いただき、嬉しく思います。といのもこの問題は核兵器の廃絶や基本的人権の侵犯に、日本人が各国の人々と協調して対処し解決できるかどうかが問われているからです。
スパルタクス様は、「北朝鮮の人々への支援物資の見届けや、北朝鮮船舶の臨検強化、朝銀系信組への日本人の税金投入反対」では一致しております。一方、天邪鬼様によれば、私が地球から全ての核兵器を無条件で廃棄させるという基本的立場を論じたにもかかわらず、経済制裁は宣戦布告であるとおっしゃり、また、北朝鮮が核兵器を開発しつつありその脅迫で日本人を困らせていることに言及せず米国の方が核兵器を沢山持っていると、お話をそらせてしまうのです。
私が問いたいのは、「核兵器に国籍による尊卑があるのか」「基本的人権に尊卑があるのか」ということです。そこで、戦争に代わる政策的選択肢として、小泉首相流の貢ぎ物方式を改め、支援物資の到達の見守り、既に実効性が証明された船舶の臨検強化と税金投入審査の強化(ここまではスパルタクス様も同意)をするわけです。そして、もし上記でも問題が北朝鮮指導部のために解決の方向を見せない場合、人道支援を非政府組織ルートで続けながら、5カ国が歩調を合わせて港湾法や外為法の厳格な実施による、指導部を標的とした経済制裁を行なうわけです。
これは戦争とせずに状況を変える大きな要因となるのではないでしょうか? 特に、前掲のように、世界で唯一戦争による核兵器被爆体験を有し在日Koreanの被爆者も多数いる日本ならではの役割と思います。ご指摘のように米、露、中は核兵器を持っているので迫力有る論陣がはれませんが、日本はそれができるのです。その動きの中に、米中露を巻き込むことができれば大きな進歩ではないでしょうか? そしてその情報を北朝鮮の人々にとどけ、指導部には制裁、人々にはNGOなどを活用して支援と情報提供、これを望みます。
北朝鮮の核は「クリーン」、米国の核は「ダーティ」とは思えないのです。また、北朝鮮の拉致は国際的人権侵害と言えないとする論拠も分からないのです。
終わりに朝鮮日報の記事を示します。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2001/04/27/20010427000011.html