投稿する トップページ ヘルプ

「北朝鮮問題」討論欄

「北朝鮮爆発事故」報道に見るこの国のマスメディアのゆがみ。

2004/09/16 寄らば大樹の陰 50代 苦闘するフリーター

 北朝鮮北部、中国国境に近い山岳地帯での爆発事故に関するマスメディア報道 は、このところ急速に沈静化して来た様だ。
 事件確認当時は「核爆発によるキノコ雲が見られた」、「初めての核実験か」、 「ミサイルか秘密軍事基地の爆発ではないか」、そして「反体制派によるテロ行為か」 などとおどろおどろしく、また華々しく報道された。
 遅ればせながらも北朝鮮当局の「ダム建設による発破工事だ」との発表に対しても、 「元北朝鮮工作員」とかに「この辺は水が少ないし、乾燥が速いからダムなんか出来 ない」とまで発言させて頑張った。
 しかし、ダムって水が少ないから作って、水を貯めて利用するのではないのか? また1500メートル以上の山岳地帯なのだから、地形を利用してダムをつくるので はないのか?鴨緑江の上流地帯でもあるし、そんなに乾燥しているのかな?などの疑 問も沸いてくる。
 しかし、アメリカの今や「イラクの大量破壊兵器はなかった」と表明して晴れて 「嘘つき国務長官」となったパウエルの、「どうも北朝鮮の言う通りダム建設による 発破のようだ、それ以外と言う証拠は見当たらない」との発言と、韓国当局の追認に よって、当初のおどろおどろしいマスメディア報道はすっかり陰を潜めてしまった。 そしてイギリスやドイツ、ロシア、スエーデン、ポーランド、モンゴルなどピョンヤ ンに駐在する8ヶ国の大使は現地の調査・確認に向ったと言う。
 もし、この爆発が核爆発や核ミサイル、秘密軍事工場の爆発であれば、死の灰や、 核に汚染された黒い雨が、日本にも降り注いでいる筈である。
 「浅間山の噴火の灰」どころではない重大な危険に、私たちはさらされているのだ。 マスメディアには、まずそのことを国民に報道しなければならない責任があるし、ま た政府には、隣国で「唯一の核被爆国である日本」が、真っ先に現場に駆けつけるべ き責任があったはずではなかったのか?
 小泉純一郎に「外遊」などしている暇はなかったのである。
 要するにこれらはただ単なるガサねた、視聴率稼ぎの国民騙しだったのだ。
 同じような北朝鮮叩き、なんでも悪いのは北朝鮮、そう報道すれば視聴率が上がる、 なんて安手の報道をマスメディアはそろそろ控えたほうがいい、報道機関としての信 頼を失い、そして在日の人々をその都度傷つけていることを知るべきである。
 それにしても現地調査団に日本政府が加わっていないとは、寂しく残念な限りであ る。