8月末から9月6日まで、日本の市民運動のグループ「女性のピースライン訪
朝団」52人が12日間と言う長い間、新潟からの「万景峰号」で北朝鮮を訪問した。
「万景峰号」の船旅は約30時間、思いの他かからない、船内では祖国を訪問する在
日朝鮮人との夕食、歌や踊りの交歓、やはり船旅はよさそうだ。
ピョンヤンの街は以前来た時より、街も人の表情も明るくなっていたという。
訪問した衣料品工場では、一部に電力不足で動かないミシンもあったというが、中
国や東欧に輸出するカラフルなTシャツが陳列され、働く女性が「仕事は楽しい」と
笑顔で話したそうだ。
今回の訪朝では人数も多く、バスでの移動が中心で街を自由に歩く機会はなかった
というが、売店でアイスクリームを食べる女性の姿は、ソウルで見る韓国の女性たち
と殆ど変わりがない。
訪問の一番大きなテーマである「日朝女性連帯集会」では「朝鮮半島の平和的統一」
「日朝国交正常化」が決議採択され、現地のメディアも大きく報道したという。
さて今、韓国は「韓流ブーム」で沸いている。
インチョン(仁川)国際空港は「冬ソナ」や、マツタケ狩りの日本人観光客と中国
人観光客でごった返している。
「冬ソナ」のチュンチョン(春川)はヨン様やチェ・ジウ目当てか、1日平均20
0人の日本人観光客が押しかけているらしい。
しかし、いつも韓国で驚かされるのは、バブルなど「どこ吹く風か」的に続く建設
ラッシュと、カラフルな街の風景だ、ソウルでも地方都市でもこれは同じだ。
確かに韓国でも貧富の差は厳しいものがある、おそらく北朝鮮でも貧しさはより深刻
かも知れない。
「冬ソナ」は韓国の豊かで、清潔な面しか映してはいない。
しかし私たちは、この国のマスメディアが一方的に垂れ流す暗く、また何かヨン様
的に偏りすぎた「朝鮮半島の今」を、もう一度見直してみる必要があるのではなかろ
うか?
それには韓国でも北朝鮮でも実際に行って、現場を見て感じることだ、朝鮮半島は
私たちにとって、何より一番身近な国、傍目では同じ様な顔と体形をした人々が住む、
親しみやすい国なのだからー。
(一部共同通信記事引用)