さつきさん、横レスで失礼します。あなたの言っているのは、拉致問題強制送還相殺論といわれる論であり、極めて政治的に偏向した考え方から出来されたものだと考えますが、あえて論理の連立方程式を立てると、強制連行問題は、
①強制連行が行われる。
②昭和20年、解放され帰国となる。
③国家賠償が締結される。(日本側よりの個人補償の申し出は拒否、国家への賠償となる)
④日本側教科書で、強制連行の事実が教育される。
⑤天皇・首相が公式の場で遺憾の意を表明する。
④⑤については、時系列が一致しませんが、概ねこのような経緯をたどったと思います。
あまり意味を感じないのですが、あえて拉致問題を上記の公式にあてはめると、
①拉致が実行される。
②一部被害者は、解放されたが大部分の被害者は現在も拉致されたままであり、生命の危険がある。
③北朝鮮からの賠償の申し出は無い。(一部の部下の暴走という表現から、国家賠償は拒否することが予想される)
④北朝鮮の教科書には、拉致の記述は無い。
⑤金正日が遺憾の意を小泉首相に表現したが、国内でそのような報道が公式に行われた訳では無い。
現在の拉致問題は、②の状況にあるということです。人道論からいえば、喫緊の課題は人命の救出です。そして、この問題は人道論以外現段階では不必要でしょう。
北朝鮮という国が現在のようなひどくゆがんだ国になった経緯には、まぎれもなく、①日本の過去の侵略と、②その後の米国と一体化した敵対政策が強く影響したと思います。
日本が過去侵略した韓国・台湾等は何らゆがんでいない。だから①は否定される。
②の論理には、アメリカと日本(韓国を含めてもいいが)が連携して敵対政策を取ってきたと解釈できるが、それは正しくない。ソ連が抜け落ちている。現実は、米ソ対立の冷戦構造の中で、日本・朝鮮半島は両国の橋頭堡の役割を担わされてきたというのが正しい。であるならば、敵対政策の影響は、等しく北朝鮮・韓国・日本に及んだ筈である。しかし、2カ国はゆがんではいない。
そして、90年に東側崩壊により梯子を外された状態になっただけである。もっと言うならば、ソ連の崩壊に対して何ら現実的な対応を取れなかった為政者の無能がある。(中国は対応しましたね)
北朝鮮に不幸だったのは、昭和20年の終戦に際し、漁夫の利を狙ったソ連が傀儡政権を樹立したことである。(歴史的に帝政ロシア時代からの領土拡張政策がこの時実現されたと解釈される。明治以降、朝鮮半島への南下を画策するロシアと、安全保障の為それを阻止したい日本の間に緊張があり、それを主因として朝鮮併合を行ったのは史実)
現在、問題となっている北朝鮮国内の人権侵害体制は共産圏の国家では普遍に見られたことが判明している。(現在の中国も含む)従って、北朝鮮が「ひどくゆがんだ」のは共産主義の故である。