さつきさんの下記の文言が気になったので、割り込みさせていただきました。
北朝鮮という国が現在のようなひどくゆがんだ国になった経緯には、まぎれもなく、 日本の過去の侵略と、その後の米国と一体化した敵対政策が強く影響した。
北朝鮮の「ゆがみ」を、日米のせいにするのはどうかと思う。朝鮮半島が南北に分 断されたのは、冷戦、すなわち日米とソ連、中国の影響が大きい。その後の建国は別 である。現に南の韓国は、軍事独裁を経て、今や民度の高い国に成長している。
金日成は建国以来、執拗に政敵の粛清・追放を繰り返し、個人独裁を確立し、その 手段として未曾有の人権抑圧を推し進めてきた。個人独裁のゆがみの典型として、農 業にずぶの素人の金日成が、密植農法を押し付け農業を壊滅状態にさせた。又、段々 畑の開墾を押し付け、大規模な水害を誘発した。
つまり、国土と農業を根底から破壊してしまった。工業も推して知るべし。今日の 自活できない、他国依存の国の基礎を作った。子の金正日がそれ等を加速し、アジア の極貧国に転落した。自業自得の側面が強い。後は、転落ばかりで、国際的無法行為 となっていく。
日本共産党も宮本体制までは、この社会主義・共産主義と縁もゆかりもない封建的 個人独裁体制に毅然と対応した。大韓航空爆破事件では、状況証拠から、日本共産党 に不利を承知の上で、「北の犯行」と断罪し、世間の耳目を集めた。ご承知のとおり、 不破体制では「なよなよ」状態が続く。北に対する毅然たる対応が姿を消し、無原則 に総連とよりを戻す始末であったが、間一髪拉致問題により、その目論見は外れた。
私はやはり、拉致事件解決は「過去」に対する謝罪と償いとともに事にあたらなけれ ばならないと考えます。そして、その謝罪と償いは金正日政権に対してではなく、北 朝鮮人民に対するものでなければなりません。
国家間の外交交渉と庶民レベルの草の根交流は分けて考えないと混乱します。2国 間の不正常な状態を解決することに対しては誰も反対しない。しかし、正常化に当たっ ては、国家の哲学が要る。過去の歴史を総括し、新たな2国関係を樹立することは並 大抵なことではない。
前例として日韓条約との整合もある。何せ相手は、人権抑圧の封建的個人独裁体制 の国である。常識が通用しにくい国である。拉致は行うし、覚せい剤は持ち込む、国 際的無法行為は行っても謝罪も情報公開もしない国。
最も悪いパタ-ンは、拙速に正常化に進め事。土建屋、砂利業者の利権、および北 朝鮮の特権階級の利権の餌食になることが最悪。安易な謝罪を枕詞に、中身は利権と どす黒い野合。金正日が欲しているのは、謝罪よりも金。金銭処理が明確になると世 界の物笑いになる(金丸の二の舞で、日本の恥)
今は、人民の声が反映する余地はひとかけらもない国だが、安易なことをすると、 後世から批判をうける。ここは、原則を明確にして、後世に悔いの残らない正常化が 必要。拉致/核ミサイルの対応はその前段の試金石となる。ミサイルが明らかに対日 配置されているのを放置して、善隣友好なんぞあったものではない。国際的無法行為 を未精算のまま、これまた2国間友好はありえない。正常化に時間がかかるのは、相 手の国情から止むを得ないこと。
庶民レベルの草の根交流は相当覚悟を決めないといけない。
「反日/敵国日本」これが、国家権力によって、系統的に長期に刷り込まれている。
中国も同じようなところはあるが、但、中国には親日家も多い。北は「反日」一色。
50年の歴史は、同程度の時間をかけていかないと、癒されていかないと思う。いく
ら、庶民は権力とは別といっても、中々大変なことであると思う。