寄らば大樹の陰さんの投稿拝見。要旨は次のとおり。
「国交を正常化することで、人や経済的交流が深まり、隠されて来た情報も明らかに される。又、抑圧されている北朝鮮人民の自由の領域が広がり、在日の人々との交流 も増加する。離散家族も解消され、東アジアの共存と平和は今より強くなり、やがて 南北統一も実現されていく」
一言で感想を言えば、甘い!甘い!大甘だ。
北朝鮮人民の状況は末期的症状を迎えている。国連人権委員会ジーグラー特別 報告官によれば、「650万人が飢餓線上をさまよっている」又、経済改革の失敗によ る、猛烈なインフレと増税で「生存の自由」が奪われつつある。更に大飢饉再来の可 能性すらある。
この事態に専制独裁政権は、中国・ベトナムのように、改革解放への道をすす もうとせず、逆舵を切っている。抑圧を一段と強め、結果、社会が病み、不正腐敗が 拡大し、疫病が蔓延し、猛烈なインフレが更に進むという末期的症状となっている。 金独裁政権に、この最悪の事態を打開する政策的能力は皆無。
このような政権下、仮に国交回復しても、ますます、人的交流が閉ざされ、情 報もよりクロ-ズされる。日本以外の国交回復している国が、自由に往来しているこ とはない、否ありえない。何故ならば、日本との国交回復は独裁政権の延命のための 金策が本質である。
韓国は、太陽政策を取っているが、北の専制独裁政権が倒れたときの大混乱を 予知しての対策であることが本質である。韓国が抱え込む負債は、西ドイツの比では なく、まともに被ると韓国自体が立ち行かなくなるような大きなリスクを背負ってい る。現状での延長線での「南北統一実現」は夢物語としか言いようがない。
拉致被害者家族の悲痛な叫びが痛々しい。いまだに納得いく情報が開示されな い。この抜本解決、制度的保証は、北に情報開示の意思を持った政権の誕生となる以 外、方法論が見当たらない思いを更に強くした。