正義の味方さま、相当入れ込んで「北朝鮮研究」されているようですが、本当に見方が甘いと思います。
正直、拉致家族の方々は2年も前から「拉致問題の解決はアメリカによる北朝鮮攻撃しかない」と公言されていました。
今回の実務者会談でも、家族の方々の期待を裏切り、殆ど何も出てこなかった、死亡診断書などの偽造は、北朝鮮当局がまともな資料すら持ち合わせていないから、無理やり日本の要求に合わせて作ったのだと思います。
だから余計つじつまが合わないものが出された来た。
これも「圧力」の成果なのです。
日本でも10年前の事はなかなか判らない、忘れられ捨てられている。
そう簡単にみんなが納得できる資料など出てこない。
今、私達が市役所や区役所に行って、25年前の事や10年前の事調べてくれと要求しても、そうすんなりとは出てこないと思います。
正義の味方さまが仰る北朝鮮の社会的レベルでは、それを捜しだすことは日本以上に困難なのです。
「週刊金曜日」にフリーライター伊藤孝司さんが万望峰号に乗って北朝鮮を訪問され、日本の人道支援物資や国際的NGOなどの援助物資が、軍隊等への横流し等ではなくキチンと貧しい人や施設に届けられているかどうか確認されたそうですが、人道支援物資はほぼ確実にそれを必要とする人々に届けられており、貧弱だった北朝鮮の子供達の体格はまだまだ不十部かといえ相当に向上していた。
また政府機関による物資横流しなどは確認出来なかったし、駐在している外国人担当者も「それはありえない」と否定したそうです。
これらから判ることは拉致家族家族会の方や阿部晋三等がが言うように、北朝鮮を「経済制裁」しても効果は全く望めない、やればやるだけ、本来手を差し伸べるべき貧しい北朝鮮の人々を追いつめ、苦しめ、また北朝鮮に家族を持つ在日の方々に、より痛苦を強制するということなのです。
また仮にイラク戦争型の「北朝鮮殲滅型戦争」が仕掛けたら、大悲劇がこの東アジアを襲います、イラクのようにハイテク・ミサイルの攻撃、劣化ウラン弾が使用され、日本を基地にした空爆などによって、確かに金正日体制は倒せるかも知れないが、しかし、ゲリラ・レジスタンスなどの抵抗は朝鮮半島全土で何時までも果てし無く吹き荒れますし、そして何よりも韓国の、また日本の被る犠牲と負担は、かつての東欧型開放を遥かに上回る、とてつもないものになってしまいます。
それは国境を接する中国、ロシアの人々にも影響します。
戦争になれば残されているかもしれない拉致家族関連の資料も、当然廃棄されるでしょう、生き残っている被害者にも犠牲が及ぶでしょう。
イラク型の侵略戦争は絶対許してはならないのです。
そしてより貧しいものを追い詰める「経済制裁」を発動しても効果なしとすれば、残るは韓国政府型の太陽政策しかない、すなわち国交回復です。
国交正常化によって人々の交流が広まり、深まる、経済が動く、今の凝り固まっている北朝鮮の政治体制も変化せざるを得ない。
ドイモイ政策によるベトナム、市場経済化・開放改革経済の中国と同じです。
確かに日本とのみの国交回復ですから、そう成果は出ないかも知れない、でも日本には在日の方がたくさんいる、そして近隣の国同士です、今韓国に吹いている韓流が北朝鮮でも吹くかもしれない、可能性は大です。
当然これまで隠されて来た事柄が表面に出てくる、また様々な調査が出来やすくなる、政治体制など国の骨格をなす経済が変われば、それにつれすぐ変わっていく。
こんな事当たり前だと思います。なぜ科学的社会主義を謳われる皆さんが何故、北朝鮮についてこれ程に保守的で頑迷で、真剣に事実を見ようとしないのか理解できません。
国交を開けば未だ不明の拉致被害者も見つかるのです、行政が把握していない事実も判明するのです。
そして何よりも飢餓に瀕し、固い牢獄に囚われた人々も救われるのです。
私は「アムネスティ」の会員ではありませんが、固く門を閉ざしたままでは、救える人も正しい情報も入っては来ないのです。
第二次世界大戦からもう60年、過去に固執することはもう辞めにしませんか、過去の清算をキッチリ行い、統一された朝鮮半島と友好の絆を深めていきましょう。
早急な北朝鮮との国交正常化をー、それしかありません。