こんにちは、以前何度か投稿した事のある在日朝鮮人のキムと申します。
最近ますます険悪な日朝関係が気に成ってこのさざなみの議論を見させていただい
てます。
私は在日朝鮮人の二世ですが母親も妻も日本人と言う環境なので、最近の日朝関係 の悪化は息苦しく、最近は報道番組を見るのが苦痛です。勿論母親も妻も同じ思いで、 早く両国関係が良く成ってくれる事を願っています。
その為には、日本の立場では拉致問題の進展が最優先課題だと言うのは理解出来ま すし、拉致問題は外交とは関係なく真相究明を急ぐべき人道問題だとも理解していま す。
しかし、残念ながら日本では北朝鮮の調査がデタラメだと言い、北朝鮮は誠意を持っ てやってると言いあい対立し、日本の世論の7割以上が制裁賛成と言う残念な状況で す。
私は先にも言いましたが、拉致が進展して関係改善に繋がる事を願っていますので、
もし制裁を行なって拉致問題が進展するのなら反対はしません。
しかし、どうしても経済制裁が拉致問題の進展に繋がるとは思えず、逆に対立を深
めるだけの様な気がします。それは制裁論を主導してる人達の殆どが今まで北朝鮮の
政権転覆を口にしていた人達だと言う事からも感じることです。
しかも、経済制裁には周辺国の理解も得られていません。
逆に北朝鮮の対日強行派が制裁を待ってるとも聞きます。
とは言え、このまま実務者交渉を続けて居ても進展するとも思えません。
北朝鮮は横の繋がりが希薄な上、軍の力が強く、拉致問題への関心も低いので、実
際調査もしにくいと聞きます。一方の日本側も、例えば横田さんの遺骨がニセ物だと
してマスコミ始め日本国民のいかりが高まっていますが、もし遺骨が本物だったとし
ても結局マスコミは怒りを煽るのだろうと思えます。
ただ、そう言う風に、制裁もダメ、対話もダメと言う絶望的な気持でメディアやネッ
トや日常の中の流れを見ていて、一つ不思議に思う事が有ります。
それは、拉致問題の解決策がどうしてニ択なんだろうか?と言う事です。
実務者交渉でも制裁でもだめなら、第三の方法を考えれば良いのに、どうしてそう
言う議論が起こらないんだろう?と思うのです。
そもそも金正日は拉致を認め謝罪もし、真相究明も約束しています。
ただ、調査をしてるのが北朝鮮の役人だから限界が有るし、日本の国民の理解も得
づらいのだと思います。
だから例えば、日本の選りすぐりの調査団を北朝鮮に派遣し金正日のお墨付きを持っ て徹底的な調査活動を行なえば良いのではないでしょうか?
それを北朝鮮に承知させる事なら、反対する国は無い筈です。
もし北朝鮮が拒むなら、その時は経済制裁では無く、「平嬢宣言」そのものの破棄
を主張して良いのでは無いでしょうか?
それなら別に宣戦布告でもないし、二国間の問題ですから6者協議ボイコットの口
実にも出来ないし、打撃的には経済制裁の数100倍に匹敵します。
勿論、捜査を受け入れても協力しない場合や、妨害する事も有り得るので、その対
応策も用意しとく必要もあるでしょう。
逆に、北朝鮮が協力的なら、その調査の過程を通じて両国間に微かでも信頼関係が
生まれることもあるかも知れません。
それになにより、日本の調査団が収集した情報なら日本の世論も信じられるのでは
ないでしょうか?
勿論、すんなり真相究明が出来るとは思いませんが、進展させられる可能性は有る
と思います。
それ以外にも、なにか良い方法はあるのでは無いでしょうか?
そう言う議論を期待しています。
以上、自分や家族の安寧を優先にしつつ、私なりに日朝の未来も真剣に考えたつも りの意見ですが、不快な点など有りましたらお許し下さい。
最後に、戦後60周年にあたる2005年が、日本の皆様はじめ世界にとって良い 年になる事を祈ってます。