この事はもう誰でも知っています、しかしその恐怖に誰も目を瞑っている。
唯一金正日を除いてー。
中断していた6者協議が再開されるそうです、しかし米朝の核平和利用を巡る溝は
全く埋まっていない、当然と言え日本が望む拉致問題は今回もメインテーマとはなら
ない。
小泉劇場によって大勝した日本政府は、6者協議の結果に係わらず、おそらく中断・
決裂していた日朝国交回復にも踏み切るかも知れない、なぜなら北朝鮮の労働力は、
小泉のバックにある日本の資本にとって、最も好ましく貴重で、何が何でも獲得した
いなものだからです。
従順で勤勉で、そしてコストの掛からない北朝鮮の人々は、他のアジアでは得られ
ないし、南北の交通が基本的に開けた今、「近くて近い国」の有利性は動かない。
しかし一方、東アジアの平和を求める私たちには、重々しく高いハードルが残され
ている、「北東アジア非核平和構想」、言葉では簡単だけど、その実現のカギは全て
アメリカが握っている。
恐ろしいのは北朝鮮の核などではなく、極東4000発のアメリカの核の存在です、
この現実が東アジアを覆っているのです、北東アジアで真の和平が実現するとすれば、
このアメリカの核の撤去、そして日本のアメリカの「核の傘」からの脱退が条件とな
る。
一部の人々が声高に唱える「北朝鮮の核」なんて平和にとってカウント外の事です、
アメリカの核撤去に較べたら「赤子の手を捻る」くらい優しい。
みんな分かっていて誰も云わない、しかしこれは極、常識的なことです。
アメリカも、日本も、そして中国も、韓国も、ロシアも核大国です、核平和利用を
行い、豊かな電力を供給している、もちろん核の恐ろしさを引き換えにしてですがー。
かつて軽水炉原子炉開発を約束した、燃料の重油の供給も約束した、人道支援も約
束した、でも今殆どそれが反故にされている、その中心は拉致問題にこだわる日本で
す。
かつての日朝首脳会談・ピョンヤン宣言で小泉と金正日は密約を交わしている、1
965年の日韓条約が公開されて韓国でも日本でもみんな驚いた、それとおなじこと
を小泉と金正日は交わしている、そして小泉の任期もあと1年、延長はあるかもしれ
ないが、日朝国交正常化は小泉政権の課題でもあるのです。