9.19の6カ国協議で、北朝鮮金日正独裁政権の延命を許す共同声明がなされました。米国が北朝鮮を攻撃しない、米朝が双方の主権を尊重、北朝鮮の原子力平和利用の権利を尊重し軽水炉供与を適切な時期に検討、日朝の懸案事項の解決と関係正常化への努力・・・。金正日の笑顔が目に浮かびます。各国の貢ぎ物はいかほどだったのでしょうか?
そして、朝鮮半島の非核化。これ自体はとても良いことです。しかし、極東の非核化はのべられず、在日米軍の核兵器は増強されかねません。また、北朝鮮の核武装については、検証可能とあるものの、どこまで実効のあるものやら。NPT復帰も、将来のことと。
拉致被害者家族の悲憤は胸に突き刺さります。問題を解決しつつ仲良くなるか、仲良くなってから問題を解決するか、これは大きな差です。
おそらく、北朝鮮はこの声明を根拠に、軽水炉供与を強硬に主張すると想像されます。拉致問題は、国交正常化交渉とセットにすすめざるを得なくなります。もし、日本の政府が日本人の利益を考えるものならば、経済制裁をより明瞭にちらつかせながら、交渉をすすめざるをえなくなるでしょう。