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「北朝鮮問題」討論欄

小泉純一郎の靖国参拝に対するアメリカの本音

2005/12/05 寄らば大樹の陰 50代 苦闘 するフリーター

「小泉総理の靖国神社参拝は、米国の戦死者と第 2次世界大戦参戦者などに対する侮辱でもある」
「米国はすべての手を尽くして、参拝を断念させなければなら ない」

 これは韓国「ハンギョレ」通信が報道した12月1日に 開催された「韓米経済研究所」主催の韓中関係セミナーの席上 で、元「米国国務部国際安保次官選任諮問官」ドナルド・グロ スが「中国の浮上にともなう米国の挑戦課題と政策」を提示し た上で語った、小泉の靖国参拝に対するアメリカ政府の関係者 の本音発言である。

 その場では、米国が中国の浮上時代(米資本主義の脅威とし ての中国)を迎え、米国のアジア安保の二つの軸である韓米、 韓日同盟関係を強化して相互補強するためには、小泉純一郎日 本総理の(勝手気ままな)靖国神社参拝を断念するように(米 国が)介入し、韓米同盟枠組みの中で、韓国の独立性と自立性 をさらに付与しなければならないとの主張が提起されたという 。

 先の日米首脳会談でも小泉の靖国参拝にブッシュがクレーム をつけたという報道はされていないが、アメリカ・ブッシュ政 権にとっても小泉純一郎の一人がってな靖国参拝は、決して許 されないものとして捉えられているのだ。
 中国の急速な成長は、まず何よりも世界の支配者を自任する アメリカ帝国主義のプライドを傷つけ、警戒心をより強めてい る、また逆に帝国主義としてその市場に対する野心の高ぶりは 抑えようがない。
 それに対抗し中国を含むアジア市場の支配を目論むには、ア メリカの東アジアにおける同盟国である韓国、日本そして台湾 の関係強化が、決して崩されてはならないのだ。
 それを「小泉の靖国参拝が脅かそうとしている」とアメリカ は捉えているのである。難航する「六カ国協議」でも、アメリ カの究極的な目的は、日本の拉致問題でも北の核でもない、い かにして北と結びつきを強める中国の脅威を押さえ込み、その 膨大な市場を獲得するかである。
 アメリカは何よりも「些細な小泉の靖国参拝」がその妨げと なって、中国の、韓国朝鮮の、台湾の、そして日本の、アジア の人々の反発の高まりを恐れているのである。
 それにしても小人・小泉純一郎の思慮の浅はかさ、それに踊 らされ追従する私たち日本人の「板の目」にも等しい視野の狭 さを嘆かざるをえない。