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「北朝鮮問題」討論欄

「北朝鮮」問題について

2006/04/19 反戦・反ファシズム・日本国憲法擁護連合 20代 自営業

 横槍をいれるようですが、ちょっと気になる点がありますので、私のほうから指摘をしたいと思います。

> 私の読解力が不足していたところがあったようです。ご趣旨は理解しました。創価学会との連立で、政治が科学に口を出している内閣がやっていることですからこんなことになるわけですね。

 相手の方は、公明党のせいだとは指摘していないと思います。あなたは、読解力が不足しているのではなく相手の主張していないことをもちだして、自民党の小泉内閣ではなく公明党が悪いのだと摩り替えているような感じがします。

 よく公明党が与党なので創価学会に日本はのっとられるというような説をいう人たちがいますが、小渕自自公政権から小沢氏らが抜け、その後森派の小泉政権が発足したことを歴史的にふまえたほうがよく、公明党がそこまで影響力をもっているというのは、いいすぎではないでしょうか?

 むしろこんなことをいう人たちは、もともと創価学会・公明党が大嫌いな、バリバリの自民党・保守側に多く、公明党が長年野党だったことなどをふまえ、こうした政党と連立を組むことで、自民党らしい政策がたえず修正されかねないという意見をはきます。実際、教育基本法改悪も自民党案が公明党の賛成を受け入れる形で、修正されて上程されようとしていると聞きます。つまりバリバリの保守反動派からすれば、さまざまな事案が修正されることに苛立っているということなのでしょう。

 しかも拉致問題は、小泉政権・安倍側近が力をいれているのであって、靖国でもそうですが、宗教が政治と科学に絡んでいるのは、現在の自民党政治のなかの出来事ではありませんか?

 そもそも創価学会は靖国参拝には賛成の立場でないようですが、小泉内閣は靖国参拝を推進してきました。これは、創価学会や公明党が強く小泉内閣に口出しできていない事例だといえないでしょうか?公明党が靖国参拝に批判的だから参拝は控えるというは今までなかったわけです。

 ましてや、今日の拉致問題を組織的に問題視してきたのは、旧民社党・同盟系組織であり、日本政府や小泉内閣・安倍側近らが密接に関わってきた問題です。創価学会が口出ししている問題ではありません。このなかで、遺骨の鑑定は進められたということです。確かに、自公政権ですが、そもそも拉致問題を推進しているのは、安倍氏らではありませんか?あなたがいうような政治が科学に口を出しているとすれば、それは自民党・安倍氏らだというべきではないでしょうか?
 創価学会という宗教を母体とした政党が内閣にいるから、こんなことになるのですね、などとあなたは言いたいようだが、それは本質を摩り替えていることでしかありません。本質的には、自民党政治のなかでの出来事だというべきだし、嫌な部分は、公明党に擦り付けるのは筋違いでしょう。

>しかしながら北朝鮮(この呼び方は彼らが嫌がるのだそうですが)のあれこれ情報を見聞きしている限り、

 そもそも、北朝鮮という呼び方は、国交がないということと、韓国のみしか認めないという第二次大戦後から朝鮮戦争以後の日本政府の姿勢に由来しています。他方、南北統一をかげる人たちは、南朝鮮・韓国、北朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国と呼ぶ場合が多いですが、長いから省略して現す場合は、南北朝鮮です。
 ですから、北朝鮮という呼び方は省略というよりも、北の政権と国交がなかったことに由来しています。そこに規定されて、日本における在日への施策も規定されているわけです。私からみればかなり民族差別政策が貫徹されていると見ておりますので、北朝鮮という呼び方そのものが、抑圧的であると思います。

>そのことの説明をしたとしても「木を見て森を見ず」にかたずけられてしまいそうな気がします。
>「人民共和国なる詐欺的国名の下に封建王政を」といえば言い過ぎかもしれませんが、おそらく日本人のほとんどがそういった感情を抱いている中で、

 抱かされているという言い方もできますね。そもそも、国交がないのですから相手のことを情報として知りえるのは、ブルジョアマスコミしか知りえないのが通常ですから。誤解がないように願いたいですが、私は「北朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国」をスターリン主義政権と規定し支持している立場でありません。

 他方、私は、日韓条約以降、戦後日本政府が展開してきた韓国軍部政権との癒着や、韓国のみの承認という政策には反対しております。戦後の日米韓という安保体制も私は批判的です。なお、韓国軍部独裁政権と絶えず闘い、民主化を獲得し、今日では階級闘争を展開している韓国労働者人民に共感するのが私の立場です。

 しかし、日本のブルジョアマスコミは、南北統一を願う人びとの存在や、韓国軍部独裁政権と民主化闘争、現在の韓国の階級闘争を伝えることはほとんど皆無です。ましてや、戦前帝国主義による植民地収奪や軍隊慰安婦問題に対する自己批判的展開をとることも消極的ですらあります。

 また、日本の朝鮮植民地支配が敗戦によって終焉し、その後朝鮮戦争に入っていく歴史、日韓条約やそれ以後の日本政府と朝鮮半島へのかかわりがどれほど、情報として伝えられてきたのでしょうか?拉致問題と核査察に焦点を絞るようにして、「北朝鮮」のべールをはぐごとく報道されてきたのが実態であると思われます。

 きわめて、一方的な報道だと私はみております。
 もちろん、日本政府が展開する政策を支持してもらえるよえな番組構成になっているのはいうまでもないでしょう。

>ひとつの事実から、ネイチャーの権威において科学の説明を行って、政府がやっている国民意識形成の策略を暴くということなのでしょうか。

 日本政府が行っている国民意識形成とあなたは言っているのでしょうか?ならば政府ではなく日本政府と指摘したほうがいいでしょう。
 相手の方は、その意味でそういっておられるのだと推察されます。
 ただ策略という言い方はオーバーだと思います。
 謀略で世の中は動いているのではありませんから。
 あくまでも支配階級の貫徹というところに政権側は比重をかけているだけですから。

>北朝鮮政府の不法行為は現在進行形です。「一部の英雄主義における」なんていう説明はもはや誰も信用していません。

 もちろん、拉致問題の全責任は「北朝鮮」スターリン主義政権にあり、日本がその解決を迫ることは当然です。これに反対するものはいるわけがない。同時に、第二次大戦前後の軍隊慰安婦や植民地支配に対する責任も日本はしっかりととるべきです。双方、行った行為を全て明らかにして、解決すべきことなのです。ちなみに、日韓条約で全て解決ではありません。また戦前の日本政府と現在の日本政府は無関係だというのは、ポツダム宣言受託から日本国憲法体制を見ても、言い切れないと私は見ています。ましてや「いいこともした」ということでは済まされないと思います。これらを迫るのは、本当はわれわれ民衆側だと私は思います。スターリン主義も帝国主義のどちらも間違いだという証左なのですから。これらは、私たち日本人が植民地支配と抑圧、戦争という負の歴史的債務をとってこなかったつけだというのは言いすぎでしょうか?

>70年初頭に国際共産主義運動なんていう言葉を聞き覚えていますが、今、社会主義とは無縁のあの国を擁護することが必要なのか疑問です。

 国際共産主義運動とは、スターリンがとった路線です。
 日本共産党宮本氏も国際共産主義運動を継承していたようです。
 いずれにせよ、私は、スターリン主義の諸問題としてこれらを見ていますが、スターリン主義は一国社会主義ですから、日本共産党がいうように、「北朝鮮と闘って来た」と強弁することは可能でもあります。
 しかし本質的には、スターリン主義の問題として突き出さないといけないわけです。

>聞いても答えない、ばれたらごまかそうとする。めぐみさんの夫についても終始その態度ですね。帰国者をも一時帰国だから帰せと要求していたのは総連しかりだったと記憶していますが。
>私にとってはむしろRENKとの連携が無いこと、なぜ荻原遼があの扱いをうけてしまったのかの方が興味があります。ご意見ください。

 RENKは始めと今はまったく別物になっていて、今は右翼の巣窟となっていると思われます。この運動を始めた李はもともと関西大学学生運動出身で、朝鮮総連組織従事者→日本の新左翼と交流→朝鮮総連脱退→北朝鮮打倒論を掲げる→そのなかで右翼が関わる→RENK代表の李は韓国の階級闘争を否定さえしているわけです。
 私はRENKが北朝鮮問題を超えて、韓国の民主化闘争や階級闘争の罵倒し始めていることや北朝鮮への戦争もやむなしという意見にRENKは転換してきたことが気にかかります。朝鮮半島における日米帝国主義の支配が実は露骨に展開されてきているなかで、RENKは韓国民衆の闘いを罵倒したり北朝鮮との戦争を認めるような発言をしたことは、何を意味するのでしょうか?

 私は、萩原氏が除名されたことに対してまったく同情はしません。
 理由は、彼が日本共産党機関紙「赤旗」記者というスターリン主義的立場から単なる民族主義者に転向しただけで、朝鮮半島における、帝国主義とスターリン主義との問題を批判的にとらえようという立場に接近できていないからです。