大樹の陰氏とは相変わらずかみ合わない。かみ合わないまま論議の継続は困難だが、氏の明確な誤認識について、少し整理しておきたい。尚返事は無用。
その一:「朝鮮戦争」を繰り返すなと言い、「米日両軍による先制攻撃をかけたら、2200万人朝鮮の人々の生命と生存権を奪い、路頭に迷うことになる」としている。ちょっと待っていただきたい。
金日成の野望により、北が南進したことは歴史の事実であること。2200万人朝鮮人の生命を奪い、路頭に迷うと言うが、既に金父子によって数百万の生命が奪われている。又、路頭に迷う民の群れは脱北者と言い、金政権自身が作り出している。外国の攻撃ではない、北朝鮮自身が食糧ジェノサイドで、自国民の命を奪い、脱北者を量産しているのである。
対外的な無差別殺戮も北発である(83年ラングーン事件、87年大韓航空機爆破事件、他に金ぽ空港爆破事件等々)拉致事件もその延長にある。先ず無法を止めろ、精算しろが世論だ。どこから「金正日も戦争を防ぐために、必死になって外交努力を重ねている」なんてことが言えるのか?お笑い種としか言いようがない。
その2:離散家族問題は、直ぐにでも解決できる。金政権が門戸を開ければ即解決する。但し、門戸開放=金政権の崩壊が伴う。それをわかっている金正日は、帰国者を一人たりとも返さない。ここに根源的な問題が存在する。
その3:拉致の他に、これだけは絶対止めさせなければならないと思っているのは、覚せい剤(南蛮カニ)の不法持込。かって大英帝国は大量のアヘンを中国に持ち込み(アヘン戦争)中国社会を蝕んだ。今、金政権が暴力団とつるんで、現代のアヘン=覚せい剤を持ち込み、日本社会を蝕んでいる。帝国主義者の蛮行と肩をならべる悪行である。
その4:「横田夫婦はマインドコントロールされており、非常に危険な役割を果たしている」というのがある。こういうのを天に唾すると言う。初期の段階では、拉致被害者の親族は革新勢力を頼ったが、袖にされ、長い孤独な戦いを余儀なくされた。社共両党は、困窮した人々を助けることはせず、金政権をかばい続けた。
社会党はとみにひどかった。土井たか子の無定見には、拉致被害者親族は一生忘れることが出来ないであろう。結果、今日の拉致被害者救済運動(大衆運動)の中心的役割を担えずにいる。何故こうなったのか、人の批判をする前に、自己総括をキチンとすべきである。
まとめ:大樹の陰氏と私の違いは、人民大衆の支援に目線が言っているかどうかに尽きる。人民大衆(脱北者含む)の支援には、人民大衆(脱北者含む)への抑圧を取り除く必要がある。他国の問題として片付けるわけには行かない。拉致や覚せい剤を通じて、日本に危害を加えているのは同根であるからだ。