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「北朝鮮問題」討論欄

開発をあくまで北朝鮮は核兵器追及か?

2006/07/15 sapata 60代以上 年金生活者

 北朝鮮のミサイル発射によるその後の展開は現時点(06/07/14)では、国連安保理事会で中ロが議長声明ではなく、第7章の記述は削除した安保理事会決議に集約する状況である。
 これによる結果を最大限楽観的に予測して、北朝鮮がこれに応じてミサイル発射を再び凍結し、六ヶ国協議に戻るとすれば、事実上米朝協議が実現し、なしくずしにせよ金融制裁が解除されるということであろう。中ロの議長声明から理事会決議への変更は、マスコミで言われているような中朝の亀裂というより、安保理事会での多数派形成のためであろう。そしてそれは、ブッシュ政権が当面、極東問題の処理の主導権を、日本ではなく、中国に期待しているという見方を裏付けるものとなる。ブッシュ政権としては、この事件で、日本の右傾化が程よく進み、憲法九条が廃棄され、アメリカの統制化で強大な日本の軍事力が形成され、さらには、混乱を極める中東でのアメリカの行動を、中ロが、これまで通りに、事実上黙認してくれれば、十分メリットがあるのではなかろうか。
 だが悲観的に見た場合、もし金正日グループが固定化された「先軍思想」から離れることが出来ないならば、核武装こそが唯一の道であると考え、更にミサイル実験、場合によっては核実験まで突っ走ることはあり得る話である。北朝鮮がアメリカだけでなく、中ロに対しても、独自性を持ちたいと考えるのがむしろ自然である。極東の緊張は極度に高まり、それこそ文字通り瀬戸際外交となり、日本の国論も一層先鋭化するだろう。マスコミは、現在でもそうであるが、「翼賛化」の習性を全開するであろう。
 とりあえずは悲観的な思いが頭をかすめる今日、この頃ではある。