「サマワ支援、感謝状を要請」「陸自が地元州議長らに」
これは7月15日付け夕刊の共同通信の報道である。
イラクからの撤退に際し、これまではまるで「ここを狙ってくれ」と言わんばかりに装甲車や輸送トラックに「白地に赤い・日の丸」マークをつけていた自衛隊が、今度は「標的にされては危険」と180度転換して全て「日の丸」を剥ぎ取り、その上、物資の輸送は全てアメリカの民間軍事企業に委託(実際の輸送はイラク人)、隊員は全員クーウエイトまでヘリで輸送と、すばらしいまでの「過保護」ぶりを見せ付けられてうんざりさせられた。
ところが今度は、いかにも名誉とプライドを重んじる「軍隊」の習性か、事実上ほとんど何の実績も残せなかった「人道復興支援」に対し、地元のムサンナ州州議会の議長へ手紙で「感謝状を出せ」と要求したのである。
撤退が決まってからよくテレビで、自衛隊幹部と地元有力者との食事会の様子が報道されていた。だがそのとき実はその接待と引き換えに、感謝状の要求が行われていたのだ。
やりもしないことに感謝状を要求するとは、とんでもない「人道復興支援」「国際貢献」である。
陸上自衛隊はほぼクーウエイトまでは撤収したらしい。しかし実質的なイラク占領軍としての航空自衛隊はC130と共に止まって米軍の輸送を続けている。
そしてインド洋上には海上自衛隊の補給艦が期限延長を繰り返し、「海上の無料スタンド」となってイラクやアフガン爆撃燃料の支援を行っている。
自衛隊はイラクから「撤退」などしていない。
もっと関心を持って、自衛隊のイラクからの全面撤退を要求し、申し入れ行動を継続して行こう。