宮顕が怒りに満ちて禁書にしたといわれる小山弘健『戦後日本共産党史』が津 田道夫解説付きで復刊されました。こぶし文庫第50巻(こぶし書房)です。ぜひ皆 さんに読んでもらいたい本です。
“戦後革命の挫折と「前衛党」の腐敗――「獄中十七年、非転向の英雄」たちが繰 りひろげた醜悪な権力闘争を、怒りを込めて暴きだす。宮本顕治によって“禁書” にされた渾身の告発。”と宣伝文句にあります。
ただ惜しむらくは、なぜか初版の三月書房版(1958年刊)を底本としているた め、それ以後の歴史が記述されていないことです。この書は改訂を重ね、1972年 に「増補版」が芳賀書店から出ています。これが最終版です。なぜこれを底本と しなかったのか理解に苦しみます。