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「科学的社会主義」討論欄

「労働者による企業経営」

2007/1/4 大橋 50代 工場労働者

 前に「代表取締役を社員全体の選挙で選ぶ」ということ を述べました。でもただ選ぶだけではダメで、他にも色々考え なければならないことがあります。

 基本的な狙いはあくまで剰余価値の搾取を絶つことです。で すから労働者の賃金を経営者(資本家)の都合で決めるのでは なく、少なくとも 社員総会の承認を得るということが必要で す。意見の対立は当然あるでしょう。その場合役員を(社員の )選挙投票で任期途中で罷免するということもありえます。
 また労働者が会社の主人公になるということは、権利の主張 だけではなく義務も伴わなければなりません。つまり、すべて の社員は会社経営にたいして責任を負う必要があるのです。有 限責任の会社とは異なります。
 国営企業に雇われていた「ソ連型社会主義社会」の労働者は 基本的に働いても働かなくても賃金は同じという状況にありま した。もちろんこれは仕事をしなくても収入があったというこ とではありません。資材の入荷が滞っているため工場に出かけ ても仕事がない、トラクターやコンバインが壊れて部品がない ため仕事が出来ない といった状況のことです。そんなときに 労働者が昼間から酒を飲んでいても許される(資材や部品がな いのは国のせいで)、そして結果として国は赤字企業に財政補 填をするから、企業は競争力を失い生産力と品質の低下が進ん でしまったのです。いわゆる資本家サイドの「健全な経営」で はなく、新しい社会主義では名実ともに労 働者が主人公の健 全な企業経営でなければなりません。
 今の労働組合で形式的に唱えられている「労働者の経営参加 」ではなく、労働者が企業経営に責任を持つということです。