投稿する トップページ ヘルプ

「科学的社会主義」討論欄

「武装した労働者による支配」

2007/5/9 大橋 50代 工場労働者

 コミュニズムといいながらも、はたして労働者が実質的に支 配した国が、歴史上あっただろうか?
 人口の多数を占める労働者が支配する社会がコミュニズムの 社会であるべきだが、実際に存在したのは、一部少数の(共産 党員)や個人が労働者を抑圧する、歪曲された独裁社会で、「 労働者の利益」、「労働者ための政権」などと叫んでいても口 先ばかりの、自己保身のための政治家等で埋め尽くされた、反 労働者の、名前だけの のコミュニズムがほとんどであったの ではないか。
 レーニンが発作を起こす1922年以前に、いったい誰が共 産党の独裁を言い出したのか、知っている人があれば教えて欲 しい。プロレタリア独裁に言及していても、けっして共産党の 独裁をいった先達はいないはずである。プロレタリア独裁とい う言葉(それは現在も存在するブルジョア独裁と同じ意味で使 われたもので、ブルジ ョアが自分たちの支配体制を独裁と呼 ばないように)プロレタリア支配と言い換えてもまったく差し 支えないものだが、その独裁を共産党の独裁に歪曲してしまっ た
(プロレタリア独裁と共産党独裁の混同)
こそは、20世紀最大の誤謬であった。
そして現在も化け 物のキム王朝や中国、あるいはミャンマーの軍事独裁など、同 じ過ちが継続していることはまことに嘆かわしい。
 マルクスは「資本論」の序文で述べている。…個人は、主観 的にはどんなに諸関係を超越していると考えていても、社会的 には畢竟その造出物にほかならないものであるからである。… (岩波文庫)
 政治家や軍人などはけっして労働者ではない。彼らがどんな に労働者のためと叫ぼうとも、労働者を裏切る可能性はたえず 存在し、歴史上、裏切りは現実となり、労働者は抑圧され殺さ れてきた。
 プロレタリア支配を現実のものにするためには、職業軍人や 政治家などを労働者で置き換えなければならないのではないか 。
 例えば職業軍人を廃止してその役割を、年に一ヶ月程度、全 国の企業から出向した労働者が交代して担う。日頃はメインの 職場で仕事をしていても、年に一度、労働者の軍に参加して武 器の使い方を覚えることで「武装した労働者」となることがで き、こうして軍を労働者が支配できれば、権力は労働者のもの となる。こうしたかたちでの武装した労働者なしにプロレタリ ア支配は確立できないのではないか。