テレビ東京系の番組「カンブリア宮殿」で生協をとりあげていた。集計の仕方にもよるのだろうが、生協全体の売り上げがイトーヨーカ堂よりも多く、二兆円を超えるという事実には驚かされた。
http://www.nikkei.co.jp/cambria/
「収録前のミーティングで取材VTRを見るまで、日本共産党とか労働運動の団体とかそういったところが運営母体になっているのではないかと、ずっとひどい誤解をしていた」
というインタビュアーの言葉が面白い。
非営利の共同組織という見方、資本主義の枠内でも剰余価値の搾取を否定したこうした企業が存在できる、そして、その売り上げが二兆円を超えているという事実からは貴重な教訓を得ることができる。
儲からないから優秀な経営感覚をもった人材が集まり難い、それ故、時代に遅れた店舗運営で赤字になる、そこには、ソ連の経験から学んだものと同じような事実があるのではないか。「生協の隣に店を出せば儲かる」などという皮肉な言葉もあるそうだ。
一方で、現在、ある生協店では大きく売り上げを伸ばしていて、一般の資本主義(剰余価値の搾取を目指す)企業を上回っている地域もあるという。
小生の勤める工場でも一部、生協の品目を生産している。多品種少量生産時代ということで「営利企業」向けでは品目切替の度に大量の原材料廃棄があるのに対し、「非営利」の生協向けでは切替が圧倒的に少なくて、廃棄が少ない。とてもエコロジーな地球に優しい存在でもある。
小売業以外でも生協ような企業形態を模索できるのではないかと、ふと考えた。