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「科学的社会主義」討論欄

(続)政党政治の終焉

2006/01/16 大橋 50代 工場労働者

 社会科学は、物理学や化学などと違い、研究室で実験を行う ことができません。ある仮説をたて、それを実証しようとする とき、現実の社会でしか検証できないという、やっかいな科学 です。
 だから、もしもという、仮説でしか理論を展開できない、説 得性に欠ける面があります。それが社会科学の難しいところで あり、それゆえにまた面白いところでもあるのですが…

 インターネットを使って、国会議員などのリコールが可能か どうかも、同じだと思います。

 インターネットが本格的に普及し始めたのは、ほんのここ数 年であり、実際のところ、まだまだパソコンは使いやすい代物 とは言えず、有権者全員が使えることを前提としなければなら ない、「インターネット国民投票」などは、現実的に、まだか なり時間が掛かります。

 ただ、インターネットで投票が可能かどうかに関しては(国 民全員が参加するというのではなく、一部の人達だけでという 条件なら)、はっきり現在でも可能。例えば、個人的にホーム ページで、芸能人やスポーツ選手のファン投票を現実に行って いる人はたくさんいます。

 もしも、気に入らない国会議員を辞めさせようと、誰かがど こかのホームページなどで訴え、そして、賛同者が広がり、国 民の過半数の支持を、本当にインターネット投票で得られたと したら…ここで働く意思は、「政党政治」の枠を超えたものと なります。
 いまの制度、国会での場合、かりに、罷免決議案が採決に持 ち込まれても、その政党が国会内で多数を占めていて、覆す気 があれば、問題の議員は辞めなくて済むこともあるでしょう。 だが、ネット投票では、政党の直接的な意向は反映されません 。ネットでの投票に対して、政党は無力なのです。

 ネット投票の威力は、まさに、ポスト「政党政治」実現の、 梃子となる可能性を秘めています。