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「科学的社会主義」討論欄

風来坊さんへ

2006/02/13 反戦・反ファシズム・日本国憲法擁護連合 20代 自営業

 あなたは、11/17の社会主義のお話の中でレーニンもトロツキーもドイツ革命に期待するが、ローザがレーニン型組織論を嫌ったためにスパルタクスを結成するもすでに遅く、帝国主義社民のノスケに虐殺されてしまうに反論します。

 そもそもローザは社会民主主義の出自ですが、スパルタクスを結成した前提として、レーニン型組織政党ではなかったということを私は指摘しているのです。レーニンが革命に成功したのは、レーニン型組織政党であるがゆえのことだと思います。ローザは、レーニン組織論をかたくなに拒否し続けたことが敗因です。
 スパルタクスの結成は、あまりにも遅がった。これが敗因です。
 また世界革命という視点があったということでもなさそうです。
 ロシアとドイツの帝国主義対立・帝国主義戦争のなかから、ドイツとロシアの労働者が国際連帯して自国帝国主義を打倒するというレーニン路線をローザは最後までみとめなかったことに敗因はあると思います。ロシア革命をドイツ革命に継続させるというレーニン的な思考がローザにあったのであれば、ドイツ革命は敗北しなかったでしょう。

>ドイツ革命の失敗の主要な要因はレーニン=トロツキー派のラデック等が一揆主義的な直接行動を主張して、

 ここがあなたの認識と違うところです。そもそも、ロシア革命は一揆主義ではなく、一斉蜂起なんです。そのためのボルシェビキだったわけですが、ドイツの共産主義運動の指導者たちは、これらを拒絶していたわけです。もちろん、ロシア革命に連続したドイツ革命という認識で一致してドイツの左翼政党は闘っていたのではありません。あなたが指摘しているのは、少数派精鋭的な部分が蜂起しても革命にはいたらないということなのです。レーニンは、実の兄のナロードニキ運動が敗北していることをうけて、ボルシェビキ型組織論を確立し革命を成功させたわけです。

 つまりドイツ共産党なりドイツボルシェビキがはじめから革命を意識して組織化する政党をレーニンのロシア革命にならって最初からつくる必要があったわけです。しかしローザらは、ボルシェビキ運動に反対していたわけで、ドイツ社民が帝国主義に屈服したのを受けてスパルタクスを結成するという後手後手であったわけなのです。そもそも、少数精鋭の一揆主義が敗北するのは当たり前なのです。レーニン主義やレーニン組織論とは、一斉蜂起を掲げているわけで、少数精鋭の一揆主義を掲げているのではありません。ローザらは、レーニンらのボルシェビキ型政党を拒絶しながら、社民に幻想を抱きつつ、自らの政治生命の危機がせまったときに、遅まきながらのスパルタクスの反乱だったのですから、敗北するわけなのです。
 レーニンとローザの違いは、ボルシェビキなのか、スパルタクスなのかという根本的な認識の差なのです。

>国民議会選挙や労働組合での、ローザやリープクネヒトの正確な状況判断の上に立った斬新政策を生温いと退けてしまった事に原因がある>と思います。

 違うでしょう。ローザやリープクネヒトらの意見がドイツ社民党内で認められないから、スバルタクスを結成していったわけです。
 正確な状況判断とは何を意味するのでしょうか? 帝国主義戦争に賛成する社民政策、戦時公債発行に賛成するドイツ社民が正確な判断だったのでしょうか? 第二インターナショナルの崩壊過程によって、第一次大戦は勃発してしまったのではありませんか?

>その結果として、独立社会民主党との、とりわけ労働組織の中から発生し着実に根を張っていたほとんど唯一のグループ「革命的オブロイテ」との結集に失敗したことにあると思います。

 私は、ドイツにボルシェビキがなかったことがドイツ帝国主義を延命させたのだと主張しているのです。

>しかも、その原因は彼らがラデックらの一揆主義を警戒していたこと>にあるのは明らかです。1919年1月、早すぎる蜂起と戒めていたにもかかわらず、スパルタクス・ウイークの大衆蜂起に対して、リープクネヒトとローザあえてこれに協力して倒れた。死の前日の「ローテファーネ」は蜂起の敗北を予め予見していたことを覗わせます。

 ドイツ革命の敗北は、ボルシェビキ型路線をローザらが拒絶したことそのものにあります。あなたは、そもそもロシア革命が一揆だったといいたいのでしょうか? しかしレーニンは、ナロードニキ運動を否定してボルシェビキ運動を指導したわけです。
 あなたの認識は、ナロードニキとボルシェビキを同列においているのでしょうか?
 そもそも革命や一斉蜂起というポルシェビキの運動に恐怖する傾向が強いのがスターリン主義政党だといえます。
 ナロードニキとボルシェビキの違いからあなたはやり直すべきかもしれません。

>「革命の発展の初期の段階においては個々の革命闘争が形式的には、敗北をもって終わるということが起こる。しかし革命は一連の「敗北」によってのみ、

 それは何かの引用ですか?

>その究極の勝利が準備されるものなのだ。....決定的なものは大衆である。大衆こそが、その上に革命>の究極の勝利が築かれる岩盤なのだ。大衆はすでに先頭に立った。

 大衆という抽象的なものではなく、労働者階級だとなぜあなたは主張できないのですか?マルクス主義は、労働者の自己解放のイデオロギーであって、短絡的な大衆運動ではないのです。
 ちなみに、ブントが敗北したのは、労働者の組織化を認識できなかったから敗北したのです。

>だからこそこの「敗北」も、インターナショナルな社会主義の誇りであり、力である数々の歴史的敗北のひとつに数えることができる。だからこの「敗北」からは未来の勝利の花が開くだろう

 そのような言葉を羅列しても、意味がないと思います。
 重要なのは、レーニンの提起です。
 労働者を主体にした一斉蜂起、ボルシェビキ運動という路線が鍵をなすのではありませんか?