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「科学的社会主義」討論欄

連合氏への反論5

2006/04/21 スカンジナビアン

 では前回の続きで、米国の財政破綻の見通しの表を示そう。
彼ら自身による、自国の財政評価なわけだ。
 1、ブッシュ政権の財政再建見通し。
 2、米国議会予算局による修正見通し
 2、がでて来る理由は、ブッシュ政権の見通しには勘定に含 まれていないが、実際には明らかに含まれるべき勘定項目があ るからであるとしている。実際に挙げられた項目は以下のとお りで確かに含まれねばならないと思われる項目である。
 a,追加戦費
 b,減税恒久化・・レーガノミックスの有名な金持ち減税
 c,AMT減税・・税控除の多い納税者への付加税の軽減措 置
 d,国債利払い
である。
 3、そして、04年と05年の実際の結果を締めそう。

  単位は10億ドルである。

         1、     a,   b, c,   d,  2 、修正    3、実際
04年ー      -    ー    -      -       -412
05年-368 -30   -     -    -39 8     -427
06年ー295 -70   -5 -12   -3   ー3 85       ?
07年ー261 -75  -16 -34 -9  -39 5       ?
08年ー235 -65  -30 -41 -16 -38 7       ?
09年ー207 -45  -45 -50 -24 -37 1    以下?
10年ー189 -30  -47 -60 -32 -35 8
11年 -80 -25 -194 -50 -44 -39 3
12年71(黒字!)-26-298-27 -63 -34 3
13年 85  -27 -312 -33  -84 -3 71
14年 115 -27 -327 -40 -106 -3 67
15年 141 -26 -342 -47 -134 -4 10

以上である。
 修正値ですら、最初の05年から、赤字が290億ドルもオ ーバーしているのだから、その後の修正値の見通しも極めて難 しいと考えるべきだろう。
 表から分ることは、b,のいわゆる金持ち減税の恒久化(つ まり、ブルジョア減税だ)が財政圧迫の主因を占めていること がわかる。
 また、イラク戦費 a,が上述のように簡単に圧縮できるだろ うか?
 結局彼ら自身の甘い見通しを修正した見通し自体でも、財政 再建は厳しく、其の主因はブルジョア減税であり、イラク戦費 であり、また国債利払いであるのだ。
 ところで、国債利払いは誰に対して支払うのか?
 主たる国債の引き受け者は誰なのか?
 それはもちろん、米国内外のブルジョア達ではないか!
 国債とは本質的にはブルジョアに対する政府による元金保証 付の借金申し込みに他ならない。(しかも有利な利回りだ)
 つまり、行き場を失ったブルジョア達の金余り資金(過剰資 本)の新たな投資先・・投資市場の国家による創設というわけ だ。
 そのうえ、その財源不足の原因は自分達への減税によって自 分たち自身で作りだしてさえいるのだ。
 全く、強盗的厚かましさなのであるが、その新自由主義路線 の推進者たちが、その強盗的厚かましさを隠蔽するために主張 しているのが、その主因が自分達ブルジョア自身にあるのでは なく、
・・高すぎる社会保障・社会福祉・・にあるのだという悪質な デマなのだ。
だから、新自由主義=現代の帝国主義路線をより強く進める 日米両国の矛盾はより深くなるのは当然なのだ。
 では、連合氏はどうか?
 連合氏曰く
・・・・社会福祉国家体制が、経済背策的にも、財政政策的に も限界が生じてきたということで・・それを基盤としてきた経 済体制が持たなくなってきたことを示している・・・・・・改 良主義的あり方は、いまややっていけないと帝国主義国側は悲 鳴をあげている・・・
などというまさに新自由主義の主張の焼き直しの主張を繰り返 しているのが連合氏なのである。
 そして、4・10付け
・・・私は、改良主義を推進している体制、つまり、貴殿が賛 美してやまない北欧も財政的にパンクしていると言っているの だ。・・・・
と何らデータも提出せずに主張しているのである。
 しかし、こんな笑止なことはない。
 未だかって、ただの一度もデータらしきものを提出した事が ない連合氏ならではのデマを堂々と並べているのである。
 しかし、同じ4・10付けの連合氏の投稿の中の私の反論文 の引用で、北欧諸国の財政状況を具体的データを用いて、報告 し、北欧4カ国全てにおいて、財政は黒字であり、特にノルウ エーは対GDP比11.5%(日本のGDP換算57,5兆円 、04年。同年の日本の歳入44兆円)の天文学的な黒字であ ることや、デンマーク同2,9%(日本換算14,5兆円の黒 字)04年フィンランド同2.0%(日本換算10,0兆円の 黒字)04年とこの日本から見ると、信じられない位の黒字財 政であることや、スエーデン同0,2%(日本換算1、0兆円 の黒字)04年といった(このくらいならまあそうかと信じる のも容易)黒字の健全財政を保っていることを事実として突き つけている部分の引用後では、一言も・・財政がパンクしてい る・・という主張を繰り返すことができない有様なののである 。
 そこで、突然話題をガラリとかえて、
 ・・・武器輸出国論争を貴殿と行ったが、・・などと<財政 的パンク>の話題からそらそうとしているのだ。
 連合氏よ、・・・北欧も財政的にパンクしているのと言って いるのだ(正確には・・デマっているのだ・・であろう。)・ ・・
と力強く断言したのではないか?
 ならば、ここでこそ、500字だろうが、1000字だろう が詳しく財政的パンクのデータを用いて(そんな数値はないが ね)君の主張の正しさを主張できるはずではないか。
 なぜできないのかね?
・・北欧社民を吹き飛ばし、・・私の諸説を粉砕す!・・では なかったのかね??(だから、自爆・ 自滅だろうと私は最初 から言ったのだ)
 さあ、ここだよ連合君。まさにここだよ!ここなんだよ!! !
 さっさと、北欧諸国4カ国の財政的パンクを(君は断言した のだよ!)
 具体的データで論証したまえ。君の主張の核心部分なのだよ !!
 なにを恐れているのかね?(気の毒にもそんなデータはない が・・)
 真の革命家は真実を追究するのに恐れるものなどないハズだ ろう?(反動デマゴーグなら恐れるがね。)
 ここで答えられない貴殿は、まさにマルクス主義の仮面をか ぶった反動デマゴーグなのだよ。(だから、決してデータなど だせないのだ)
 以下、次回に続く。まだまだだ。