スカンジナビアン氏と私の対立軸は、修正主義者とマル クス主義者との対立軸なのである。
スカンジナビアン氏はアメリカ新自由主義批判に対抗する体
裁で北欧の修正主義をつきだしているにすぎない。
しかし、どちらも帝国主義の矛盾を解決はできないというの
が私の主張なのである。
スカンジナビアン氏はマルクス主義を押し出しているのでは
なく現代のカウツキー主義・修正主義を披瀝しているのでしか
なく、アメリカ新自由主義批判を北欧の修正主義・改良主義国
家で展開していこうとしているにすぎない。
だが私は、修正主義も帝国主義を克服はできないとする意見
なのだ。
アメリカ帝国主義と規定しアメリカ帝国主義と他帝国主義の
世界市場争奪として現代帝国主義を規定する立場なのであり、
根本的には資本主義の改良ではなく、社会主義を対置すべきな
のであるというのが私の主張なのだ。
そもそも、スカンジナビアン氏の立場は、修正主義であるゆ えに、マルクス主義でさえないのである。
かつて「赤旗」はソ連をモデル化し、労働者祖国と規定し、
ソ連の科学水準を賛美し、ソ連をモデル化していた時代があっ
た。
その後日本共産党はソ連崩壊を歓迎すると精一杯体裁をつけ
たものの、東欧圏内のコミンテルン系諸党派は、スタから社民
化する方向でみずからのスターリン主義政党としての破綻を覆
い隠そうとしてきた。それと同様な立場がスカンジナビアン氏
の主張に直結しているということだ。スカンジナビアン氏とい
う反動が、銀河さんらに対して、「マルクスが今生きていたな
ら、北欧を賛美するだろう」などといいのけている。しかし、
それがマルクス主義者として修正資本主義を礼賛したカウツキ
ーの主張そのものに他ならないということを、スカンジナビア
ン氏は語らせてくれているのである。
現代のカウツキーは、帝国主義の尖兵だということを声を大
にしていわなくてはならないだろう。