銀河さんや私を対抗的に名指しして、共産主義は理想であるといいだしている人物がいますが、端的にマルクスの指摘している共産主義が理解できていないのではないしょうか?
共産主義とは、労働者の自己解放的変革運動であり、資本主義に対抗する運動のことを指します。
共産主義の将来や到達点などを具体的に示されていないのは、占い師や予想屋ではないから当たり前なのです。
なぜならば、共産主義とはブルジョアジーの支配による賃労働と資本の破棄された社会であって、労働者が社会の主人公になるという社会です。現存する社会は賃労働と資本の資本主義社会ですが、それ以前は封建社会であったわけです。資本主義が生成する時代、資本主義の将来についてどういう社会かなどと予想屋のような展開した啓蒙思想家はいないわけです。むしろ、封建時代の批判哲学として、普遍的な自由と平等、ブルジョアジーの支配秩序をあらわしていたにすぎません。同じように、ブルジョア市民社会を階級支配と暴露したマルクスの核心とは、労働者階級が歴史の主人公であるという展開なのです。
共産党宣言や資本論や賃労働と資本を理解できていない方は、自然科学の話題をエンゲルス的に持ち出して、マルクスの展開を批判しようとしているにすぎません。
そもそもこういう方かだは、そもそも『ゴータ綱領批判』を理解できていない人たちのようです。ソ連=一国社会主義(レーニン死亡・トロツキー排除以降のスターリン主義)の破産以降、ぐらついている日本共産党系シンパの一部書き手は、レーニンの指摘した『プロレタリア革命と背教者カウツキー』のようなものだといえるでしょう。
プロスタの破綻以降、スターリン主義理論(二段階革命論・一国社会主義論)に依拠してきた人たちのぐらつきはより反動的になっているようです。