「平和共同候補」(平和への結集をまざす市民の風)の提案は時宜にかなったものであり、改憲を国会で発動させない防波堤になりうる最後の希望かも知れない。平和勢力が国会で3分の1の議席を占めれば、国民投票の発動が阻止できるから、改憲ムードの流れを変えることができるかも知れない。しかし、もし、これを拒否し、今まで通りの選挙戦術で臨んだら、おそらく改憲派が圧倒的多数を占める現在の国会勢力状況と大して変わらない結果しか得られないだろう。そうなると、国民投票での最後の決戦しか砦は残されていない事態となる。国民投票で勝てる自信はあるのか?共産党の幹部の面々に本当に訊きたい。自信はあるのかと。本当に勝つつもりなのかと。
ここ数年、私的には、「負けるかも」という不安ムードが心の中にひろがっているのを否定できない。本屋に行っても、雑誌にしろ単行本にしろ圧倒的に右派ジャーナリズムに占められている。これで不安にならないはずはない。
「平和共同候補」の提案に憲法改悪反対の諸政党が参加し、統一候補を立てることができたら、勝てるかも知れない。本当にこれは、「最後の希望」「最後のチャンス」かも知れない、と思う。私もさっそく「賛同者」に登録した。代表呼びかけ人には、おそらく共産党系と思われる(違うかも知れないが)研究者の北村実氏(早稲田大学名誉教授)や、五十嵐仁氏、呼びかけ人には奥平康弘氏(東京大学名誉教授、憲法学)、などがいる。にもかかわらず、共産党は拒否の態度を示すとは!・・・。
原仙作氏は共産党の過去の決定文書などを示しながら、「平和共同候補」の提案への共産党の拒否の論理がいかに根拠のないものであるか、愚かな選択であるかを、説得的に述べられている。何度も言うが、この機会は本当にラストチャンスかも知れない。いや、たぶんラストチャンスだろう。共産党中央は一刻も早くこのことに気づき(メンツなどどうでもいいから)、とにかくこの提案に乗り、まさに連帯の風、希望の風を巻き起こしてほしい。切に思う。