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「現状分析と対抗戦略」討論欄

ホームレス対策の緊急性について

2006/07/28 スカンジナビアン

 先の日曜日のNHK特番ワーキングプアーを拝聴した。この サイトの愛好者にも視聴者が大勢いると思う。
 30代前半で、ホームレスとなった二人の若者のケースが報 告されていたが、まさに、格差社会、小泉流分割統治にあえぐ 国民の姿が映し出されていたと思う。そして、彼らにはもはや 、一生ホームレスからの出口が無い、という絶望的状況しか残 されていないという状況も報告されていた。しかし、そんな中 で、一縷の望みを捨てずに、けなげに生きようとしている彼ら にどのような救いの手が差し伸べられるだろうか?
 そう自問せずには要られないショッキングな内容だった。
 このサイトでも例えば音氏はラヂカルな青年対策・青年雇用 対策を掲げるべきとの主張をされている。私も同感だ。しかし 、ホームレスの人たちは住所もなく、当然、投票権すらない。 政策選択など始めから無いに等しいのだ。そして、そういう状 況で放置された状況が長く続けば、人間的にもしだいに荒廃し て行くことになるだろうと不気味な予言をしていた。これは本 当だろう。このままではいけない。こういう状態は容易にファ シズムの温床となりかねない。緊急の対策が急務だ。もちろん 、政策的提言は重要だ。しかし、肝心のホームレスの人たちに はそれは殆ど届かない。そんな余裕すら奪われている。
 この問題は、民主勢力全体の問題として、共産党と、労組、 市民団体が、協力しながら、例えば、ホームレス連帯基金のよ うなものを設立し、毎週2回くらいは炊き出しを各地で取り組 む必要があるのではないだろうか。いや、週に1度でも良い。 その際に、栄養剤や、保存食を支給して、最低限の生命の保証 をしてやれないだろうか。できれば、其の地域のホームレスの 全容を把握するところまで、活動すべきだろう。
 冬には衣服や毛布の支給も必要だろう。家庭で不要になった 衣類などもあるだろう。そして、行政に必要な支援を(住宅の 確保など)訴えていく、また、労組の中で、仕事を紹介できる ところがあれば、そうした仕事も斡旋していく、(土建関係は どうだろうか)といった活動が求められている、そんな気がし てならない。そうでなければ、労組や左翼政党などは、彼らか らしてみれば、自分たちの狭い権益の中で、きれい事を言って るだけだという疎外感だけが残るのではないか?
 やがて、そうした疎外感は敵愾心へと成長・転化していくの は火を見るより明らかだと思うが、、。それが、ファシズムの 温床なのだ。
 全区に泡沫候補擁立し、供託金没収のための基金を設立する のだと、共産党はしている。それだけの金f額があれば、そう した基金は設立できるのではないか?いや、供託金没収(?) 基金を止めよ、と言うのではない。其れとは別に、社会連帯基 金といったものを設立する必要があるのではと言っているのだ 。
 音氏の所属する、連合などはどうだろうか?
 大労組が狭い自分たちの権益に閉じこもった活動に終始して いては、小泉流分割統治の餌食になるのは明らかだ。
 実際の社会連帯のための活動が必要だ。その際、資金も人も 時間もやはり、自らが先ず負担せねばなるまいが、、。そうし ながら、それを、行政へ訴え、支援を勝ち取り、政策化してい く、そうした活動が必要だろう。