9条連のことは、わたしの言いたかった本筋ではなく、
一つの例としてあげただけです。当然、内ゲバ党派との共闘は
ありえません。それはハッキリ言っています。でもせっかく噛
みついていただだいたので討論しましょう。
まず、内ゲバ党派とはなんですか。過去に暴力を使ったこと
があるというだけなら、もっとも普遍的だった暴力党派は50
年代の共産党。左翼内に暴力の矢を向けた最強部隊は70年前
後のゲバ民(武装民青)です。それはいいのでしょうから、も
う少し絞った定義をされているのでしょう? だいたい新左翼
系で現在も活動している党派は30程度あると思いますが、そ
のうち「内ゲバ党派」というのは具体的にはどこですか。中核
と革マルだけですか。「など」とおっしゃる部分もぜひ具体的
にあげてください。排除して当然だとまでおっしゃるなら当然
、特定されているのでしょう?
わたしは誰より内ゲバ党派と厳しく対峙してきたつもりです
し、機動隊の前に座り込んだ以上の「暴力」を使ったことはあ
りませんが、民青諸君からは革マルと区別されずに「ニセ左翼
暴力集団」として出てけと言われていました。これは当然の扱
いでしょうか。「内ゲバ党派」と「トロッキスト」は区別され
ているようですが、「ニセ左翼暴力集団」とはどう違うのです
か。(ちなみにわたしはNRです)
本人が党派を名乗っていないのに内ゲバ党派の者かどうかは
どうやって決めるのですか。大衆団体の「党派性が明らかにな
らない限り」どうして排除できるのですか。共産党の調査で決
めつけるんですか。公安警察から聞くんですか。
具体的な例で言えば、わたしが知っているとある地域の「9
条連」は事務局長は社民党員、主要メンバーも革マルではあり
ません。会員のなかに革マルがいるかどうかはわかりませんが
、たぶん相当数いるでしょう。こういう団体を共闘から排除す
べきですか。その場合は、誰のどういう判断で排除されるので
しょうか。
ある地域の「9条の会」は内ゲバ党派が主導権をとっている
労組が入って重要な役割を果たしています。別の地域の「9条
の会」の会員には別の内ゲバ党派の活動家が入っていて熱心に
活動しています。こういう場合は「9条の会」全体を排除する
のでしょうか、「9条の会」の内部から怪しい者を追い出すよ
う9条の会内部を整風するのでしょうか。
共産党さんは内ゲバを否定している共産党離脱派の組織を排
除することは絶対にないのですか。
大変失礼なのですが、スカンジナビアンさんは共産党外での
大衆運動経験をお持ちじゃないのではないでしょうか。大衆運
動というのは、本当に有象無象が集まってくるわけで、しかも
別に政治的所属も明らかじゃない雑多な人々が集まってなにか
をしようとするわけで、誰が何派だとか、おまえはきっと内ゲ
バ派所属だなんて言い合っていたらキリが無いんですよ。「元
革マルです」というヤツの多くは現役の革マルだし、中核系と
いわれる組織のある部分がまったく違う系列の党派が主導権を
握っているとかもある。現在、過去、表、裏、濃度とかいろい
ろあって一律に統制なんかできないんですよ。共産党は巨大な
ので内部完結してきたし現場現場の外との共闘経験が低いので
逆に大仰に振りかざしたレッテル張りと排除の論理を振りかざ
しがちです。わたしのような無党派活動家や中小諸党派の人間
はみんなお互いの出所をハラの奥で踏まえて、警戒しあいなが
ら共闘をしているんですよ。共産党がいきなり出てきても、大
声で排除の論理を叫んで混乱させられるだけの時が多いんです
。
実施、9条連排除するだけなら、まあいいやってわたしは思
うけど。実際は、革マル≒JR総連≒9条連みたいな分かりや
すい構造は少ないですよ。それにしたって前述したように革マ
ルが主導権を持たない地域の9条連とかも結構あるし、JR総
連って言っても、革マルに囲まれて苦労している旧鉄労出身の
役員だって残っているでしょう。
「党」ならスカンジナビアンの感性のようにできるかもしれ
ませんが、党と大衆団体は違うんですよ。共産党は常に大衆団
体を統制・制御しようとして、運動を混乱させてきたわけで、
わたしはやはりそのマイナスは大きいと思います。できれば怒
らないで欲しいですが、スカンジナビアンような発想はやはり
社会民主主義的ではなく「スターリニスト」的と言わざるを得
ないと思います。