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「現状分析と対抗戦略」討論欄

スカンディナビアンさん、樹々の緑さんへ

2007/2/5 人文学徒

スカンディナビアンさん
 もう「割って入る」のは済んだつもりなんです。まえの投稿自身だけのことで。
 日本変革の方向なんて大それた事は一人ではとても手に余ることです。だけど、日本共産党にはこれが足らないという言い方 なら、個々人の得意分野を生かして可能ですね。僕は哲学出身ですから足らないものの「限定」、思想的限定しかできない。

 原さんは多分政治学者であられるのでしょう。次の参議院選挙 に向けての一つのダイナミックな共闘のあり方を示された。あ れは非常によくできた物だと僕は考えますね。共産党が「我こ そ正しい。これが正しい」と「政策を語る政策」と「党勢拡大 方針」しかなく、共闘論が全くダメでその政策や拡大の実現に ついてなにも示せないからこそ、それと対比すれば極めて実践 的、具体的ですよ。「これに踏み出すとこういうことになる」 という今後の具体的姿が目に浮かびますもの。僕の友人で物の 分かった人々は、原さんの政策をみんな褒めますね。「非常に 面白い。しかし、共産党が乗れないだろうな」と言います。 そして貴方は、北欧の例を挙げて、グローバリズムのまっただ 中で、それに積極的に対していく国の政策というものについて いろいろと考えさせてくれている。あれも現に存在する国の実 践ですから極めて新鮮で、大切な視点だと、いつも読んでいま す。今の日本共産党が国内のことしか見ない、もっと言うと党 内引き締めだけに躍起になっているからこそね。貴方の投稿を 読むのは楽しいです。
 僕は、多数派を押し込めていく具体的な共闘論、合従連衡で変 化を作りながら方針を考えていくやり方と語っても良いのです が、そういうものがなにもないのはただの独善だからだと語り 、「教条主義はそうなるだけ」と述べた。こういう思想的限定 も必要なものでしょう?例えば丸さんに対して。また、日本共 産党の客観主義も結局、教条主義と相互補完的なものなのです し。ただ、哲学としては、客観主義という概念の方が哲学史を 振り返って見て遙かに重要な概念です。

樹々の緑さん
 本当に暗い気持ちになりますね。宮崎県知事選挙、愛知県知事 選挙そして、北九州市長選挙でさえもね。
 愛知県知事選挙では、「革新県政の会」が共闘を申し入れても 、話し合いさえ拒否されたらしい。それで、「話し合いも無し の勝手連をやれとでも言うつもりか!」と愛労連議長を立てた ようで、自公を勝たせる結果になってしまった。民主は結果に 残念がっているとは思いますが、話し合い拒否を後悔はしてい ないと思いますね。共産党は「勝てるはずを、全面的に民主の 責任で負けた」とこれから語り回ることでしょう。そんなこと 語っても、民主に投票した圧倒的多数が「共産党が落とした」 と見るのを防ぐことは出来ないでしょうね。こうしてまた、嫌 われるのです。
 他の自治体も共産党を巡る経過はおおむね、同じようなもの、 内容じゃないかな。情けない。原さんの「日本国憲法を綱領に 」は、遠ざかるばかりでしょうね。
 一言で言って、日本共産党には、己が嫌われていることの中身 の自覚がなさすぎると思う。さんざんなことをやってきておい て、愛知のように目前のことで「俺が正しい」と叫んでみても 誰が耳を傾けてくれますか。原水協事件(社会党系の人々のト ラウマは強烈。古在由重氏問題での知識人トラウマ)、新日和 見事件(膨大な革新系内部のトラウマを産んだ)、イリイチ事 件、民主主義文学同盟事件(古くて新しい「文学を政治が引き 回す」行動というトラウマ)、などなど、共産党とはいざとな ると中央が勝手に引き回して、何をするか分からない「ワンマ ン中央独善政党」と見られているのでしょう。「東欧もそれで 潰れた、同じだ」と正しくも見られているのでしょう。「長期 独善会長」兼「マルクス主義解釈の教祖」なんて、今時誰が見 ても、偉そうで気持ち悪い。
 このような不信感は余程の「へりくだるぐらいに謙虚で、誠実 な共闘」の実を積むことによってしか取り返せないでしょうね 。今回の愛知のような所で「話し合い無しの勝手連で勝たせる 。住民のためには自分らの名前なんか!」ぐらいのことを重ね 、原さんの参議院選挙方針ぐらいのことを誠実に積み上げてい くしかないのでしょうね。

 その前に三役が辞めなければいけないか。これが数々のトラウ マ病への、最初に行うべき最需要の手術でしょうか。