よく、「小さな政府のほうが腐敗が少ない」という議論があ ります。
しかし私は、そうは思いません。
小泉政権になって緊縮財政を強行しましたが、ちっとも腐敗 は減っていません。
それどころか、「えらい人」が大手企業の社長と、政府の審 議会の委員を兼任し、自分の会社に都合のよい制度「改革」ば かりさせてきました。
宮内義彦さん(オリックス会長、前規制改革民間開放会議議 長)、御手洗富士夫さん(キャノン会長、経団連会長)、奥谷 禮子さん(ザ・アール社長)らがよい例です。
彼ら、彼女らは、政治を食い物にしたのです。
アメリカはもっと腐っています。防衛大臣=三菱重工社長の ようなものですから。「回転ドア」といいます。安倍総理は「 官民人材交流」を進めるといっていましたが、まさに「アメリ カ型回転ドア」の悪夢実現です。
「大きな政府」が悪いのではない。「えらい人」の利益ばか りを図る意思決定システムが悪いのです。
意思決定システムが悪いまま緊縮財政を続ければ、結局、「 えらい人」は被害を受けず「行革」と称して保育園とか現場サ ービスにしわ寄せが行きます。それこそ、現場職員はほとんど 女性というところも多いです。政治力の弱さに漬け込んで現場 ばかりが狙い撃ちされかねない。
私は、いまこそ、「大きな政府悪者論」とは決別すべきとき だと思います。
腐敗の多くは,情報公開を徹底して風通しを良くすれば減少 するとおもいます。さらに,特別会計を縮小撤廃していき,国 会審議の入る一般会計の方を多くしていけば良くなるのではな いでしょうか?
国と地方合わせて1000兆円超の借金があるのですから,緊縮 財政は必要、という議論もありえます。
しかし、それも誤りであることは、橋本政権の失敗で明らか です。つまり橋本さんの緊縮財政により、経済が悪化し、税収 は激減し、財政は却って悪化しました。
後任の小渕さんが景気対策をやった事自体のは正しいのです が、お金持ちや大手企業に減税したままだったので、その後、 景気がよくなってもさほど税収が増えなくなりました。彼の誤 りはここにあります。
また、官民合わせて相当なアメリカ国債を保有しています。 貿易黒字はかなりの部分がアメリカ国債に消えてしまい、日本 人は豊かにはならないです。
今後は、アメリカ国債を買う分の金を政府は国民に、企業は 従業員にもっと還元すべきではないでしょうか?